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Juniper MistクラウドとAIを強化、EVPN-VXLANキャンパスファブリックの導入管理支援とAIOps機能拡大5

ジュニパーが「AIドリブンエンタープライズ」製品群を強化

2021年09月28日 11時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 ジュニパーネットワークスは2021年9月28日、同社が推進する「AIドリブンエンタープライズ」ポートフォリオの機能強化を発表した。「Juniper Mist Cloud」およびAIエンジンを強化し、有線ネットワークインフラのクラウド管理サービス「Juniper Mist Wired Assuranceクラウドサービス」におけるEVPN-VXLANキャンパスファブリックの導入/管理への対応、シンプルなAIOpsを実現する対話型アシスタント「Marvis仮想ネットワークアシスタント(Marvis VNA)」における「Marvis Action」の追加という2点を実現している。

ジュニパーネットワークスが展開する「AIドリブンエンタープライズ」ポートフォリオと、今回発表の機能強化2点

 ジュニパーでは2019年に買収したMist Systemsのクラウド管理型ネットワーク製品/テクノロジーと自社の製品/テクノロジーを連携させることで、AIドリブンエンタープライズのビジョンを発展させてきた。ネットワークを構成する機器から大量のメトリクスデータをクラウドに収集し、可視化や分析を行い、インサイトの取得、さらには診断や修正の自動化(自律運用化)といったAIドリブンなネットワークの実現を目指している。

 今回1つめの発表が、Juniper Mist Wired Assuranceクラウドサービスの拡張によるによるキャンパスファブリック管理への対応である。

 従来手法によるキャンパスネットワークは、旧来からの複雑なL2/L3アーキテクチャを使用することが多く、現在増え続けているモバイルユーザーやIoTデバイスに求められる要件を満たす設計になっておらず、柔軟性や拡張性に欠ける課題があった。標準プロトコルの組み合わせであるEVPN-VXLAN(イーサネットVPN+拡張VLAN)を用いたキャンパスファブリックの構築によりその課題は解決できるが、EVPN-VXLANの導入や管理は複雑になりがちであり、容易さに欠けるという別の課題を抱えていた。

 今回ジュニパーでは、Juniper Mistクラウドサービスを通じてEVPN-VXLANファブリックの導入や運用を支援することで課題を解消し、採用のハードルを引き下げる。管理者はあらかじめ定義されたトポロジーやデバイスの役割を選択し、物理接続を定義、ユーザーネットワークを設定、インテントを適用するという4ステップだけで、“AIドリブン”なかたちでキャンパスファブリックを導入できる。また運用についてもMist AIやMarvisによって分析や自動化が図られる。

Juniper Mistクラウドによるキャンパスファブリック導入の4ステップと導入/運用イメージ、事前定義されたアーキテクチャ(トポロジー)

 もう1つの発表が、Marvis VNAが備えるMarvis Actionの機能追加だ。Marvis Actionは、Mist AIエンジンによるメトリクスデータの解析によってさまざまなネットワーク障害を早期に検出するとともに、対話型インタフェースを通じて根本原因の特定や影響範囲の把握、推奨するアクションの提示などを行い、管理者を支援する。

 Marvis Actionはこれまで、VLANの誤設定やオフラインのデバイス、規格に準拠しないソフトウェア、DHCP/802.1x/PSKの不具合、ループといった一般的なネットワーク問題の解決を可能にしてきた。今回は新たに、頻繁に不具合を起こす有線/無線クライアントの検出、アクセスポイントのカバレッジホール、ケーブルの不良、不十分なRF容量、ARP/DNSの異常といった問題にも対応している。

今回追加された新たなMarvis Action

Marvis Actionsの「頻繁に問題が発生している有線クライアント」。Marvisがあらかじめ問題のあるクライアント2台を特定しており、管理者の対応時間を大幅に短縮できる

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