読み取り結果データを後続アプリケーションに自動連携、「CaptureBrain V2.1」リリース
キヤノンITS、手書き対応AI OCR最新版で「kintone」連携機能を追加
2021年09月17日 10時00分更新
キヤノンITソリューションズ（キヤノンITS）は2021年9月17日、クラウド型AI OCRソリューションの最新バージョン「CaptureBrain V2.1」を発表した。新たにサイボウズの業務改善プラットフォーム「kintone」との自動連携機能を追加しており、簡単な連携設定を行うだけで、CaptureBrainが紙帳票から読み取ったデータをkintoneアプリに自動で取り込めるようになった。10月中旬より提供を開始する。
キヤノンITS「CaptureBrain」とサイボウズ「kintone」連携機能の概要
CaptureBrainは、申込書やFAX注文書、保険契約書類、運輸伝票、問診票といった、日本語手書き帳票の読み取りに対応したAI OCRソリューション。キヤノンITS独自の画像補正技術やマルチOCRエンジンの採用による高い認識精度だけでなく、複数種の帳票が混在していても一括アップロードできる帳票仕分け機能、OCR処理結果を元画像と並べて表示するなど確認／修正の容易な操作インタフェースなど、帳票処理プロセス全体の効率化を考えた機能群を特徴としている。
最新バージョンのV2.1ではkintoneとの連携機能が追加された。これまで後続システムとの自動連携はシステム間インテグレーションやRPAなどの作り込みが必要だったが、今回の連携機能を使えばコストをかけずノンプログラミングでできるようになり、中小規模の企業でもCaptureBrainのAI OCRを活用しやすくなる。
具体的には、CaptureBrainの設定画面で出力先にkintoneを指定し、さらにkintone側で連携プラグイン（無償）を導入すると、OCR結果を取り込めるkintoneの連携アプリケーションが自動生成される。さらに、読み取り項目とkintoneの出力先フィールドをひも付けるマッピングツールを利用することで、既存のアプリケーションに対してもCaptureBrainの読み取り結果データを自動入力させることが可能だ。
CaptureBrainとkintoneの連携設定。OCR結果を読み込むアプリケーションが自動生成されるほか、出力先を既存アプリケーションのフィールドにマッピングすることもできる
なお今回のバージョンアップでは、これまでの画像ファイル（JPEG、TIFFなど）に加えてPDFファイルの帳票データもOCR処理が可能になっている。
CaptureBrainの標準価格（税抜）は、初期契約費用が20万円、月額利用料が3万円（Smallプラン）からとなっている。kintone連携機能は追加費用不要で使える。なおCaptureBrainは30日間の無料トライアルを提供しているが、このトライアル期間中でもkintone連携機能を試すことができる。
