「ハーゲンダッツ ミニカップ 『濃苺(こいちご)』」
ハーゲンダッツ ジャパン
350円
https://www.haagen-dazs.co.jp/koichigo/
濃いに越したことはない
恋は人を変えるなんて申しますけれども、「濃い」だって人を変える力があるかもしれません。たいへん薄っぺらい始まりになってしまいましたが、ハーゲンダッツ ジャパンは、ハーゲンダッツの新作「濃苺(こいちご)」を、7月27日より期間限定で販売しています。350円。
濃い色合いと風味が特長のイチゴを惜しみなく使用したという、この夏限定のストロベリーアイスクリーム。商品名は、「濃い」と「苺」を組み合わせた造語で、完熟いちごの“濃厚な味わい”を表現しているそう。
よりフルーティーないちごの風味を引き出すため、本商品のためにオリジナルのいちご酢を開発し、隠し味として加えているとか。アイスクリームの濃厚なコクを保ちながら、いちごそのものを食べているような果実感とキレのあるすっきりとした後味が楽しめるとしています。
見た目は定番のストロベリーにそっくり
味は正当進化系という感じ
というわけで、濃苺です。ハーゲンダッツのいちごといえば「ストロベリー」。日本に上陸した1984年から日本で愛され続ける人気フレーバーです。さすがに誰もが知っている定番なので、それとどう違うのか……ということになりましょうか。名前から言っている通り「濃さ」がウリということなので、濃いに越したことはないのですが……。
結論からいうと、味の方向性は、それほど大きく違うわけではないんですよね。通常のストロベリーよりもコクがあるというか、いちごの香りや味わいなどが、深くなったようには感じます。ただ、基本的な味の作りは変わっていないので、新しいものが見えるわけではない。
しかし、それが悪いことかというと、そういうわけではないと思います。もともとのコンセプトがきちんと作り込まれているから、変に変わったものを作ろうとせずに、既存のボディを活かして作る。ただ、いちごが濃くなった分だけ、いつものままだとバランスが少しくどくなるから、いちご酢で釣り合いを取ると。
その点でいえば、いつものストロベリーより「たしかに、いちごの濃さがあるな」とわかる。その上で、ミルキーな舌触りの中にも、濃苺にしかない「フレッシュなキレ」があり、工夫を感じますね。ストロベリーがミルキーさを押し出しているとすれば、濃苺はより“果実感”を主体にしている、という違いがあるかと。
驚きはないけれども、「いつものハーゲンダッツより、ちょっと上質」感をきちんと出している点で、さすが! と思わせるアイスです。手堅い、といえばよいのかな。濃さもありつつ、バランスは壊さない。ストロベリーの正当進化系……といえば伝わるでしょうか。
なかなか外に出かけるという情勢でもありませんし、ご自宅で気軽にできるプチ贅沢として、とてもよいのではないでしょうか。ハーゲンダッツ自体がちょっとリッチな気分になれるものなので、「さらに上質」というプレミアム感もあります。“ハズさない”ハーゲンダッツの実力をご賞味あれ。
モーダル小嶋
1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。一人めし連載「モーダル小嶋のTOKYO男子めし」もよろしくお願い申し上げます。
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