ポルシェのEV「タイカン」に
オールランドに使えるモデルが登場!
ポルシェは29日、都内で同社電気自動車第二弾となる「タイカンクロスツーリスモ」(Porsche Taycan Cross Turismo)のジャパンプレミアを実施した。同モデルは3月から予約受注を受け付けており、価格は「タイカン4クロスツーリスモ」が1309万円、「タイカン4Sクロスツーリスモ」が1502万円、「タイカンターボクロスツーリスモ」が2024万円。
タイカンクロスツーリスモは、昨年日本での発売を開始した同社初のフル電気スポーツカー「タイカン」のオールラウンドモデル。2018年のジュネーブモーターショーで発表された「ミッションE クロスツーリスモ」のコンセプトスタディを踏襲し、「フライライン」と呼ぶ後方に向かって傾斜するスポーティーなルーフラインを特徴としている。これにより、タイカンと比べ36mm高くなったヘッドルームと、1200リットルを超える荷室を確保。スポーティーな走りはそのままに、日常での使い勝手が一層増した。またルーフキャリアを備え、スキー板などの積載も容易。アクティブな趣味を持つ人に好適なモデルといえるだろう。
タイカンクロスツーリスモは、総容量93.4kWhのパフォーマンスバッテリープラス、4WDとアダプティブエアサスペンションを標準装備し、最低地上高はタイカンよりも20mm高い設定。オプションの「オフロードデザインパッケージ」を選択すると最低地上高がさらに10mm増加し、ラフロード走行に対応する「グラベルモード」を標準装備する。
ラフロード走行における飛び石を抑える、フロントバンパー及びリアバンパーのコーナーとシルエンドに専用フラップを装備。ホイールアーチトリムやフロントとリアのロアエプロンと合わせて、力強く頼もしいエクステリアとしている。
高級感はそのままのインテリア
湾曲した16.8インチディスプレイが目を惹くインテリアはタイカンを踏襲。オプションとしてダッシュボードに配置するコンパスディスプレイを用意し、助手席でのナビ操作のほか、エンターテインメント等の操作も可能としている。
30分で80%充電可能なチャージングステーションも公開
今回日本初公開されたのはタイカン4クロスツーリスモで、最高出力は280kW(380PS)、ローンチコントロール時のオーバーブースト出力は350kW(476PS)を発生。0-100km/h加速5.1秒、最高速220km/hというスペックを誇る。そのほか最高出力360kW(490PS)、ローンチコントロール時のオーバーブースト出力420kW(571PS)のタイカン4Sクロスツーリスモ、最高出力460kW(625PS)、ローンチコントロール時のオーバーブースト出力500kW(680PS)のタイカンターボクロスツーリスモを用意する。一充電あたりの航続可能距離は3モデルともWLTPモードで約380~450kmとしている。
またポルシェジャパンは、都市型充電インフラ設備である「ポルシェ ターボチャージングステーション」を都内で初めて設置したことを発表した。ポルシェ ターボチャージングステーションはLINKS UMEDA、あべのハルカス、ヒルトン名古屋、ナゴヤセントラルガーデンですでに稼働しており、都内初となる虎ノ門ヒルズ地下3階が国内5ヵ所目となる。
用意されている充電器はポルシェとABBが共同開発したもので、国内でもっともパワフルな150kW出力を可能としている高性能なもの。タイカンの車載バッテリーを約30分で80%(走行距離300km分)まで充電することができるという。現時点では150kWの出力ではなく90kWで運用しており、液冷充電ケーブルの準備ができ次第150kWで運用するとのこと。ちなみに運用は2021年後半からを予定している。
2030年には、新車の80%以上を電動化するという目標を掲げているポルシェ。2020年に欧州で販売した車両のうち3分の1が、完全または部分的に電動化されたモデルであり、世界全体でも電動化率は17%を達成している。今回のタイカンクロスツーリスモの誕生で、この流れはより加速していくことだろう。