Dyson V12 Detect Slim
2021年5月26日発売
実売価格8万6900円
ダイソン
https://www.dyson.co.jp/dyson-vacuums/cordless/dyson-v12-detect-slim/
掃除とはゴミを探すことと見つけたり。「見つける」は英語でDetect、Detectiveと言うと隠れた証拠を見つける刑事になります。Detectの名を冠するダイソンの新型スティック掃除機は隠れたゴミをレーザーで照らして見つけ出す、さながら掃除機刑事(デカ)でした。
2種類のセンサーでゴミを見つけ出す
Dyson V12 Detect Slimはダイソン現行ラインナップ上位機。ゴミを見つけるために2つのセンサーを搭載しています。
1つ目はレーザーセンサーです。正確に照射角度を調整されたグリーンレーザーがフローリングのホコリを可視化し、ゴミの取り逃しを防ぎます。普通のLEDでは見えないホコリもしっかり見えるように。正確な照射角を得るためにレンズを自社開発するというこだわりを見せています。
2つ目はピエゾセンサーです。吸引した粒子のゴミの量とサイズを計測し、どのゴミを吸い込んだかという情報を液晶画面に表示。また、必要に応じて吸引力を高めます。いわゆるゴミセンサー機能で、ダイソンで吸引力の自動調整機能がついているのはDetectシリーズのみ。
加えて、新たに開発されたのが「毛絡み防止スクリューツール」。このごろは毛がらみ防止機能を加えた掃除機が増えていて、ダイソンも類に漏れません。
ソファやシートなどを吸うのに使うアタッチメント「ミニモーターヘッド」が新しくなり、ペットの毛や長い髪がからみにくくなりました。ブラシがコーン状になっていて、からんだ毛が頂点部分から抜けるしくみ。ブラシをはずして毛を取り除くメンテナンスの手間が省けて便利です。
実はオートモードが一番の改善点?
それでは掃除機刑事のお手並み拝見といきましょう。
まずは自宅をくまなく捜査。レーザーをオンにしてみるとまあ見えすぎるほどゴミが見えますね……。レーザーがヘッドの先から斜め方向に照射され、ホコリやゴミが影を作るんです。ソファの下、食器棚の下、ごみ箱の隙間など、ゴミを見落としがちな場所も見えまくり。これが刑事の目というものです。
そしてレーザーが照らすゴミを吸いこんでいくと、みるみるLCDディスプレーの数値が上がっていきます。粒子の種類は小さいほうから、花粉やハウスダスト、微細なホコリやはがれ落ちた皮膚、ダニの死骸や細かい砂、砂糖やノミ。読んでいるだけで気が滅入りますが、こうしたゴミが吸いこまれているわけです。
普段ロボット掃除機が活躍してくれているのでそれほどゴミはありませんが、家具のすき間や奥にヘッドを入れると「ギューン」と自動的に吸引力が上がり、強力にゴミを吸いこんでくれていました。レーザーも確かにすごいですが、新型はオートモードが一番の改善点だったのではないかという気がします。
次に試してみたのが、毛絡み防止スクリューツール。毛長の猫ちゃんと暮らしている編集者・E島さんのご自宅でキャットタワーを掃除しました。
2〜3回往復させると、キャットタワーは強力な吸引力とブラシのパワーでみるみるキレイになっていきました。そしてブラシに毛はまったく絡まず、E島さん自身のロングヘアも絡まず。毛が絡みやすいローラーもないのでメンテいらずです。次はメインヘッドにも搭載してほしい。
お掃除好きに使ってほしい一台
電源は着脱式バッテリーで、稼働時間は最長60分。運転時はトリガーではなくボタン式スイッチを使います。ごみ捨ては、ダストボックスの排出口をごみ箱に向けてレバーを引くだけ。ただしスティックは外す必要があります。
仕様をミドルレンジのDyson Digital Slimと比べると、質量は2.20kgで200gほど重め。サイズは幅250x奥行き234×高さ1095mmでほぼ同じ。吸引力は50%強く、砂ゴミやカーペットの毛などパワーのいる掃除に役立ちそうです。
Dyson V12 Detect Slimは、刑事のようにゴミを見つけ出していくのがおもしろく、掃除が楽しくなりました。ロボット掃除機が自動運転だとしたら、マニュアルの面白さを実感できる一台ですね。お掃除が好きな人にこそ使ってほしいと思えるモデルでした。
書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ。4歳児と0歳児の保護者です。Facebookでおたより募集中。
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