広々とした4K画面は
漫画作成の作業効率を向上させる
―― 解像度や画質についてはいかがでしょう?
筆吉 単純に画面サイズが24インチから27インチに変わると視認性が良くなって作業効率が高まったと感じました。これまでフルHDの環境で作業していたので、最初は『4Kまでは要らないかな……』と思ったのですが、仕事を続けているうち、作業スペースを広く取れることに気づいて思い直しました。
クリスタはパレットが画面を占有して作業スペースが狭くなりがちなので、画面が広いほど作画スペースが大きく取れるのです。それから、原稿を拡大して微細なペン入れや彩色をする際、筆の抜きなどがきちんと見えてびっくりしました。現在は机にモニターを複数枚置ける環境ではないので、1枚が広いのはありがたいです。
―― そういえば、漫画家さんは写真撮影を趣味とされている方が多いという印象があります。
筆吉 私も作画資料としてデジカメで撮影する機会は多いですね。そうした画像を確認するときは、やっぱり「PD2725U」の高画質が効いています。いつもの写真がいきなり高精細になって見えるのでちょっと感動しました(笑)
そしてカラー原稿の彩色作業も、フルHDより「PD2725U」の4K環境のほうが向いていると言えます。特に、色のグラデーションを認識しながら作業できている……そう、画面の発色がかなり正確だと感じるんですよ。
―― 「PD2725U」の色表現はかなりこだわりがあって、sRGB/Rec.709 100%カバー、DCI-P3/Display P3 95%カバーと色域が広いのに加えて、出荷時のキャリブレーションで製品個体での色の違いや明るさのムラもほぼありません。
筆吉 たとえば2台並べて使っても色の違いがない? それは凄い。確かに色ムラが気になった記憶はありませんね。それからコントラストが明瞭だと感じます。白と黒がパッキリしているので、紙とペンで作画しているときと同じ感覚で作業ができます。
―― ホットキーパックG2は使ってみましたか?
筆吉 デフォルトで設定されている照度の調整と色の切替に使ってみました。モニターの後ろに手を回さなくても調整できるところは便利ですが、漫画の作画だとあまり頻繁に使うことはないかなと。自由にボタンとダイヤルに機能を割り当てられるんですよね?