シャープは、不織布マスクの新製品である「抗菌タイプ」の出荷を、2021年6月中旬から開始した。
筆者は第1回の抽選販売となった6月2日の抽選で当選。ふつうサイズの抗菌タイプに申し込むことができた。通常は翌週に製品が届くが、抗菌タイプは、最初のロットだけ、生産準備などの影響もあり、6月16日から発送を開始し、6月17日朝には都内に到着した。
銀イオンの抗菌作用で最近の増殖を抑制
マスクやバッケージには、「Ag+」のマークが入っている。また、パッケージの形状を変更し、箱中央部から大きく開いて取り出せるようになっている。
シャープが新たに発売した「不織布マスク(抗菌タイプ)」は、銀イオン(Ag+)の抗菌作用によって、マスク表面の細菌の増殖を抑制するのが特徴だ。
「外側のスパンボンドに、不織布としての性能を損なうことなく、抗菌作用を持つ無機(銀)系抗菌剤を配合。マスク表面での細菌の増殖を抑制することができる。銀イオンには抗菌作用があることが知られており、食器やまな板、化粧品、衣類、衛生用スプレーなどにも利用されている。抗菌効果によって、より衛生的なマスクを提供できる」(シャープ)という。
抗菌タイプの生産については、不織布の外側の1層を、抗菌加工した材料に変更するだけで済むため、従来から稼働している11台の設備は改造せずにそのまま使用している。無機(銀)系抗菌剤を配合した材料を調達すれば、既存設備の生産能力の範囲内で増産が可能であり、需要に応じて生産比率を変更させる考えだ。なお、同マスクの生産は、三重県多気町のシャープ三重工場内のクリーンルームで行っている。同工場は、液晶パネルの製造を行っている工場だ。