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sRGB比約100%の15.6型高色域ディスプレーを採用

Ryzen 7とGTX 1650 Ti搭載、クリエイティブ向けの性能と機能を持ちながら筐体は約1.9kgと薄型軽量の15.6型ノートPC「raytrek G5-R」

2021年06月18日 13時30分更新

文● 周防克弥 編集●八尋/ASCII

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「raytrek G5-R」

 サードウェーブのクリエイター向けパソコンブランド「raytrek」から、AMDの「Ryzen7」を搭載したノートパソコン「raytrek G5-R」が発売された。

 raytrek G5-RはAMDの第3世代APU「Ryzen 7 4800H」と、ディスクリートGPU「GeForce GTX 1650 Ti」を搭載。加えて、クリエイター向けらしくノングレア処理された、sRGB比約100%の15.6型高色域ディスプレーを採用している。基本構成ではメモリーが16GB、ストレージにNVMe接続の512GB SSDとなり、13万9980円とリーズナブルな価格で購入できるのも魅力だ。

ノングレア処理された、sRGB比約100%の15.6型高色域ディスプレーを採用

ベゼルの横幅は約6.5mm、縦幅は約9.0mmと薄く画面への没入感が強い

 8コア/16スレッドで動作するRyzen 7 4800Hは、同クラス帯のインテル製Core i7よりもターボブースト時の最大クロック数は低いものの、ベースクロックは高く設定されているため、クロック数が重視されるクリエイター向けのアプリやゲーム等では期待値が高い。また、コア数とスレッド数も多いため、複数の作業を並行して進める場合も期待できる

 また注目すべき点としてraytrek G5-Rは、イラストレーターや漫画家に大人気のペイントツール「CLIP STUDIO PAINT」を始め、ワイヤレスでツールの切り替えが行なえる補助入力デバイス「CLIP STUDIO TABMATE」、13.3型ディスプレーを採用したワコムの液晶タブレット「Wacom One」が動作保証ずみとなっているので絵を描く人には安心して使用できるというのは、大きなアドバンテージといえるだろう。

 今回から3回に分けてraytrek G5-Rの使用感をレポートしていくが、まずは外観をひととおり見ていこうと思う。

クリエイター向けの性能を持ちつつ、スリムノート並みの薄型軽量ボディーを実現

 外観は、ディスクリートGPUを内蔵しているノートパソコンとしてはかなり薄い印象で、一般的なスリムノートと呼ばれる部類に入るくらいだと感じる。厚みはおよそ20.5mm、重量約1.9Kgで、狭額ベゼルなのも相まって、15.6型ノートにしてはかなりコンパクトでカバンにも入れやすく、持ち運んでも苦にならない。

およそ幅359×奥行き243×高さ20.5mm、重量約1.9Kgで、15.6型ノートとしてはかなりコンパクトだ。見た目の印象も落ち着きがあり作業に没頭しやすい

 側面には大きく吸排気口が開いているが、ゲーミングパソコンのような派手さはない。色は渋めのガンメタリックで、落ち着いたデザインだ。

色は渋めのガンメタリックで、落ち着いたデザイン

 キーボードはテンキー付きで、操作感は良好。テンキー側が少しオリジナル要素のある配列になっているが、フルキー側に欠落しているキーはない。右シフトキーの左側にある何個かのキーが、ほかのキーより狭くなっているが、こちらは使い勝手に影響がでるほどではない。

日本語102キー配列でテンキー付き。テンキー側は3列でDELキーがテンキー側にあるなど若干独特な配列だが、慣れれば問題はないだろう

 キーの打ち心地は個人的にはかなり好みで、適度なクリック感があり短いストロークながら遊びが少なく、とても入力しやすく感じた。キートップ間の隙間も広めにとられているので打ち間違いも少なそうだ。

 キーボードの上部、電源ボタンの左隣りにはパワー切り替えのボタンがありゲームモードとオフィスモードをワンタッチで切り替え可能になっていてバッテリーを気にしたい場合やフルスペックの性能を引き出したい場合等に瞬時に切り替えできる点はありがたい。

 インターフェースは、USB端子が背面と左右の両側面に計4基あり、拡張性としては十分な数だ。ただし左右のUSB端子は右がUSB 2.0、左がUSB 3.2と転送速度に違いがあるので、接続する機器ごとに接続する箇所に気を付けたほうがいい。

左側面にSDカードリーダー、USB3.2 Type-Ax2が並ぶ

右側面に有線LAN端子、USB 2.0、マイク入力、ヘッドフォン出力が並ぶ

背面にminiDisplayPort×2、HDMI2.0、USB 3.2 Gen2 Type-C、電源端子が並ぶ。本体含め最大で4画面のマルチディスプレー表示が可能だ

オンライン会議などで最近は使用頻度も高いカメラ機能は、ディスプレー下部、ヒンジ近くにある。なおマイクもカメラ周辺にあり、キーボードの音を拾いやすい点は注意が必要だ

 ストレージを接続する場合、左側面のUSB 3.2と背面のUSB 3.2Type-Cは同じUSB 3.2規格ではあるが、左側面はGen1(転送速度5Gbps)で、背面のType-CはGen2(転送速度10Gbps)となっており、転送速度は理論値で倍の差があるので、可能なら背面のType-C端子を利用するほうが色々とはかどるだろう。

 今回はセットアップと各種ベンチやアプリのインストール作業を行なったが、性能はかなり高そうに感じた。複数のアプリを並行してダウンロードしながらインストールしたり設定を行なったりしたが、電力制限のかかっているノートパソコンでありがちなアプリ切り替えのもたつきや動作の重さを感じることはなく、スムーズに作業を進めることができた。

 次回はベンチマークテストを行なって、CPUやGPUの基本的な性能の確認してみようと思う。

試用機のraytrek G5-Rの主なスペック
CPU Ryzen 7 4800H(2.9GHz~最大4.2GHz)、8コア/16スレッド
グラフィックス GeForce GTX 1650 Ti(4GB GDDR6)
メモリー 16GB
ストレージ 512GB SSD(M.2接続/NVMe対応)
ディスプレー 15.6型(1920×1080ドット)、sRGBカバー率約99% (sRGB比約100%)/AdobeRGBカバー率約76%(AdobeRGB比約77%)
内蔵ドライブ
通信規格 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/n)、Bluetooth 5.1
インターフェース USB 3.2 Gen2 Type-C、USB 3.2 Gen1 Type-A×2、USB 2.0、マイク入力、ヘッドフォン出力、HDMI2.0、miniDisplayPort×2、SDカードリーダー
サイズ/重量 およそ幅359×奥行243×高さ20.5mm/約1.9kg
OS Windows 10 Home(64bit)

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