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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第143回

アップル新型「iMac」派手な色を選んでも大丈夫

2021年06月01日 09時00分更新

文● 松村太郎 編集● ASCII

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期待してしまう、XDRディスプレー

 ちなみに、今回のiMacに搭載されたのは、これまでと同じRetina ディスプレー。十分に色鮮やかで最大輝度500ニトという明るさも満足いくレベルですが、iPhone 12等で撮影したHDRビデオを画面で再現することができません。

 その点は、21.5インチモデルの置き換え、つまり24インチiMacがデスクトップのエントリーモデル位置づけられているのに対し、iPad Proはタブレットの最高峰という位置づけであることから、iPad Proにより品質の高いディスプレーが搭載されている点は理解できます。

 iPad ProにはミニLEDバックライトを採用したLiquid Retina XDRディスプレーが搭載されており、Appleの液晶ディスプレーラインアップの中では、Pro Display XDRに次ぐ品質となりました。

 今後、iMacの上位モデル、MacBook Proの上位モデルに、同様のディスプレーが採用されることは間違いないでしょう。その分価格が上昇する事も避けられません。では今回のiMacのディスプレー品質が悪いかと言われれば、前述の通り満足いくものでした。

 M1の十分な性能と、これまた十分な品質のディスプレー、コンパクトな設置面積から、iMacは非常に幅広い層のユーザーをカバーすることができる製品と評価することができます。より多くの人が、派手な色も含め、安心して選択することができる製品と言えるでしょう。

 

筆者紹介――松村太郎

 1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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