期待してしまう、XDRディスプレー
ちなみに、今回のiMacに搭載されたのは、これまでと同じRetina ディスプレー。十分に色鮮やかで最大輝度500ニトという明るさも満足いくレベルですが、iPhone 12等で撮影したHDRビデオを画面で再現することができません。
その点は、21.5インチモデルの置き換え、つまり24インチiMacがデスクトップのエントリーモデル位置づけられているのに対し、iPad Proはタブレットの最高峰という位置づけであることから、iPad Proにより品質の高いディスプレーが搭載されている点は理解できます。
iPad ProにはミニLEDバックライトを採用したLiquid Retina XDRディスプレーが搭載されており、Appleの液晶ディスプレーラインアップの中では、Pro Display XDRに次ぐ品質となりました。
今後、iMacの上位モデル、MacBook Proの上位モデルに、同様のディスプレーが採用されることは間違いないでしょう。その分価格が上昇する事も避けられません。では今回のiMacのディスプレー品質が悪いかと言われれば、前述の通り満足いくものでした。
M1の十分な性能と、これまた十分な品質のディスプレー、コンパクトな設置面積から、iMacは非常に幅広い層のユーザーをカバーすることができる製品と評価することができます。より多くの人が、派手な色も含め、安心して選択することができる製品と言えるでしょう。
筆者紹介――松村太郎
1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。
公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura
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