eスポーツタイトルを最高画質級で144fps超、重量級タイトルも中〜高画質設定を60fps超で楽しめる性能
10万円台!初期投資は抑えたいが性能と見た目に妥協したくないユーザーにオススメのゲーミングPC、GF65 Thin 10U
ゲーミングノートPCの価格帯を考えると10万円台というのは安いと言えるだろう。それが最新のGeForce RTX 3060 Laptop GPUを搭載していたならばなおさらだ。今回紹介するのはMSIの「GF65 Thin 10U」。これからPCゲームを始めようという方に最適な1台だ。
MSIのゲーミングノートPCラインナップは幅広いが、今回の「GF65 Thin 10U」シリーズは、本体価格を抑えたコストパフォーマンス重視のモデルである。ゲーミングノートPCを検討するなら、最初に検討してみてほしい1台と言えるだろう。本製品のスペックをベースに、何が必要なのか、そのためのコストはどのくらいなのかを見付けていくのに適している。ただ、本製品のスペックでかなりの方が満足できるのではないだろうか。
評価機GF65-10UE-258JPの主な仕様 | |
---|---|
ディスプレイ | ノングレア15.6型フルHD(1920×1080ドット)/リフレッシュレート144Hz |
CPU | Core i7-10750H(2.6〜5.0GHz/6コア12スレッド) |
GPU | GeForce RTX 3060 Laptop GPU 6GB GDDR6 |
メモリ | 16GB(8GB ×2)DDR4 |
SSD | 512GB(M.2 NVMe) |
LAN | Realtek RTL8111HS(10/100/1000Mbps) |
無線LAN | Wi-Fi 6 AX201(2×2、11ax、Bluetooth 5.1) |
Webカメラ | 92万画素(マイク内蔵) |
インターフェース | USB3.2 Gen1 Type-C ×2 USB3.2 Gen1 Type-A ×2 HDMI ×1 ヘッドホン出力(Hi-Res対応)/マイク入力 コンボジャック ×1 |
サイズ | 359(W)×254(D)×21.7(H)mm |
重量 | 1.86Kg |
OS | Windows 10 Home |
実売価格 | 17万円前後(5月20日発売予定) |
同時に「Thin」とあるようにスリムなデザインも特徴だ。ゲーミングノートPCの中にあって、スタンダードノートPC寄りの見た目は、幅広いユーザーに受け入れられやすいだろう。「Thin」とは言ってもあくまでゲーミングノートPCの中でのスリムモデルだ。厚みは21.7mmあり、10mm台がほとんどのモバイルノートPCと比べれば厚い。一方、ゲーミングノートPCは20mm台半ば〜30mm台なので、それらと比べると確かにスリムだ。
このように「GF65 Thin 10U」はコストパフォーマンスに優れ、見た目もスリムというかなりよくばったコンセプトの製品だ。それでは各部を見ていこう。
「付加価値」はどれもゲーミング必須機能。ほかをシンプルにしてコスパを実現
「GF65 Thin 10U」のディスプレイは15.6型。ゲーミングノートPCのスタンダードと言えるサイズで、解像度もこれまたスタンダードなフルHD(1920×1080ドット)パネルを採用している。また、144Hz対応の高いリフレッシュレートは昨今のゲーミングノートPCの必須条件と言ってよい。一般的なディスプレイのリフレッシュレートは60Hzで、これは1秒間に60回映像を書き換える。たとえばゲームにおいて60fpsが出ていたとすると、1Hzに対して1fpsという同期がとれた状態になる。144Hzパネルはもちろん60fpsでゲームできるがターゲットは144fps。eスポーツタイトルでは1フレームの挙動に即座に反応することが勝負を有利に運ぶことにつながるため、この点で「GF65 Thin 10U」はeスポーツタイトルと相性がよい。
液晶天板はヘアライン風の表面処理に赤いMSIのドラゴンエンブレムが描かれている。ヘアライン風の表面処理はほかにもパームレスト部分にも用いられている。触れた際にヒヤッとすることはないので金属素材というわけではなさそうだが、その分、ソフトな感触だ。
キーボードは10キーレスの日本語配列を採用している。Enterの右に一列ある以外は比較的クセのない配列なので、慣れるのに要する時間は短いのではないだろうか。とくに、同社の製品では位置を変更しているものが多いWindowsキーも、一般的な配列と同じ左側に置きつつ、ゲームプレイ時など誤操作が問題となる際にはユーティリティによって一時的に無効化するといった方法で解決している。
キーボードは側面と刻印を赤とし、視認性を高めるとともに赤色LEDのバックライトを搭載し暗所でも見分けやすくしている。スタンダードノートPCでは白&白となるところなので、ここに関してはかなりゲーミングノートPCを意識したデザインと言えるだろう。
インターフェースも比較的シンプルだ。左側面は電源ジャックとHDMI、右側面はオーディオ入出力とUSB 3.2 Gen1(5Gbps) Type-A×2、USB 3.2 Gen1(5Gbps) Type-C×2、1GbE LAN×1。そしてWi-Fi 6無線LAN、Bluetooth 5.1も対応している。ここをシンプルにしたこともコストを抑えられたポイントになるのだろう。USB 3.2 Gen2非搭載なところは惜しいが、実際のところ10Gbpsクラスの転送速度を利用するのはポータブルSSDの中でもとくに高速のモデルで高価だ。
冷却は底面に大きく吸気口をとり、左側面と背面左右に排気口を設けている。つまりキーボード面から見て左右の奥にそれぞれファンを置くレイアウトだ。「Cooler Boost 5」と呼ぶMSIの強力冷却機構で、CPU、GPU双方からヒートパイプがファン部分にあるヒートシンクへ熱を輸送し、ファンのエアフローで冷やす仕組だ。なお、排気口が側面と背面にある左側ファンは、排気口が背面のみの右側ファンよりも大口径。左側にはヒートパイプが4本導かれるのに対し、右側は2本だ。この点で左側面は右側よりもより多くの熱量を排出するため、本製品を設置する際も左側の空間を大きくとるのが効率よく冷却するポイントになるだろう。
本体サイズは359(W)×254(D)×21.7(H)mm、約1.86kgだ。とくに注目してほしいのは重量だろう。ゲーミングノートPCで2kgを切るのは比較的軽量と言える。モバイルノートPCほどではないが、モバイルゲーミングやノマドワークが視野に入るアクティブな製品と言えるだろう。
ACアダプタは180W。やや大きいが高性能なCPU&GPUを搭載するためには仕方ない。ただし、以前のハイエンドゲーミングノートPCのACアダプタが「弁当箱」と揶揄されたことと比べれば小さい。その点で置き場所に困ることはないだろう。
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