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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第140回

アップル「WWDC21」注目はU1チップ、そしてメガネ

2021年04月13日 09時00分更新

文● 松村太郎 編集● ASCII

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●オンライン開催で明らかになったメリット

 ステージでのプレゼンテーションはライブ感があり、より話者の個性が引き立つ印象を受けます。一方、作り込まれた映像でのプレゼンテーションは情報量が大幅に増えた印象。視聴を終えたときには今まで以上にくたくたになっていて、情報伝達の効率は明らかに高まったと思います。

 同時に、特に英語圏以外の開発者にも大きなメリットがありました。

 例年のWWDCはすべて英語で展開されます。取材も英語を聞きながら日本語でライブツイートをするよう努めてきました。しかし、用意された映像には、英語だけでなく様々な言語の字幕が用意されており、たとえば日本の開発者は、日本語の字幕で正確な情報をいち早く確認できるようになったのです。

 これは中国語やその他の言語でも同様で、これはオンライン開催の大きなメリットといえます。

 裏を返すと、メディアはこれまで英語の情報をその国の言語で伝える部分も価値となってきましたが、その価値は失われ、代わりに、新しい技術の背景や、これによって生まれるアプリが世の中をどう変える可能性があるかという部分によりフォーカスして書けるようになりました。

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