RPA開発を進めていくと、マニュアルやセミナーで得た情報だけではどうしても詰まることがある。開発効率を継続的に上げていくためには、サポートやユーザー同士の情報交換が重要だ。今回はユーザックシステムのRPAコミュニティ「名人+(Plus)」に入って、素朴な質問を投げかけてみたので、レポートしていこう。
「気軽に質問できるサポート体制」の重要さを実感
約半年にわたってユーザックシステムのRPA「Autoジョブ名人」を使ってきたが、RPA開発で重要だと感じたのは、質問に対して気軽に答えてくれるサポート体制だ。
連載では何回かコメントしているが、RPAの開発はそれほど容易ではない。操作の様子を動画で撮れば、ロボットが理解してくれるというレベルのRPA製品もあるのかもしれないが、少なくともAutoジョブ名人はPCでの操作をステップ&ステップで登録していくため、設定で詰まることが多い。導入前の製品選定に関わるであれば、ネットで検索すればそれなりに出てくるが、自分がやりたいことを実現するために製品をどのように活用するかという情報はなかなか探すのが難しい。
その点、ユーザックシステムはカスタマーサクセスを重視しており、ユーザー向けの活用情報の提供を積極的に進めている。マニュアルやセミナーはもちろん、Internet ExplorerやChrome、Excel、Windowsでの各操作を動画で説明した「RPA操作レシピ」、ユーザーからの問い合わせをまとめた「WebFAQ」も充実している。RPA選定はメーカーやパートナーでのこうした情報提供についてもきちんと調べておきたい。ユーザックシステムの場合は、こうしたサポートやカスタマーサクセスを評価して導入を決めたユーザーも多いという。
今回、私がぶち当たったのは「スケジュールに応じて締め切りアラートを出せないか」という疑問だ。以前、上司に自動化されたらうれしい作業をヒアリングしたところ、「タイアップ記事の締め切りのアラートメールを今は人手で出しているので、これを自動化したい」と言われたからだ。そのため、Autoジョブ名人でExcelに書かれたスケジュール帳の締め切り日になったら、メーリングリストに担当者と案件を書き出したメールを投げるという処理を行ないたいのだ。しかし、マニュアルやRPA操作レシピなどをひっくり返して調べたのだが、ぴったりくる情報に行き着かなかったので、今回は名人+で質問してみることにした。
ユーザーコミュニティ「名人+(Plus)」に参加してみる
昨年からスタートした「名人+(Plus)」はユーザックシステムのRPAツールのユーザーや導入を検討する人に向けて情報共有や学びを促進するオンラインコミュニティサイトだ。もともと同社はRPAユーザー向けに「RPA研究会」というオフラインのユーザーコミュニティを運営してきたが、オンラインでの質問や相談、情報共有の場がほしいということでできたのが名人+になる。
アカウントなしでも質疑応答の様子はのぞけるのだが、今回は質問をしてみたいので、アカウントを作ってみる。「名人+(Plus)」(https://usknet.commmune.com/view/home)から「ログイン」ボタンを押すと、「アカウント登録はこちら」という画面が出てくるので、そこから画面の指示に従ってメールアドレスや表示名、パスワードなどを登録すればOK。
さっそく質問してみたところ、1日以内に丁寧な返答が別のユーザーから返ってきた。簡単に言えば、Excelの中の日付を見てスケジュールを起動するのは難しいようで、特定の日付を取得し、メール送信対象の日付かどうかを判断して、対象日だったら送信するというスクリプトを定期的に回すという現実的な回答だ。要は日付をトリガにして動かすのではなく、バッチ的にスクリプトを回して、送信日だったら送るという方法をとればいいという話だ。なるほど。
名人+では、相談コーナーや新バージョンの解説、コラムなどの記事のほか、限定コンテンツとして「RPA開発スキルアップ講座」という動画コンテンツも用意されている。すごくアクティブという感じではないが、逆に言えば常連が固まっている感じでもないので、初心者でも手軽に質問できるのではないだろうか?
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