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万能デジタルフォーマット「PDF」の力を100%引き出すAcrobatのパワー再発見

2021年03月11日 09時00分更新

文● 大谷イビサ 編集●ASCII

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 PDFとAcrobatの価値を再発見するアドビのインタビュー記事。前半は業界スタンダードとなったデジタルフォーマットであるPDFの魅力について説明してもらったが、後編はそのPDFのパワーを100%引き出すAdobe Acrobatを紹介。今回もアドビ マーケティング本部 キャンペーンマーケティングマネージャーの立川太郎氏に解説してもらおう。

紙でできたことをデジタルに 無料サービスもあるAdobe Document Cloud

 アドビが提供する「Adobe Document Cloud」は、PCやモバイル用のアプリ、クラウドサービスなどを組み合わせたドキュメントサービスになる。コメントを入れたり、押印やクリッピングなど、紙でやっていた処理をPDF上で実現するとともに、クロスデバイスでのファイル共有や他のクラウドサービスとの連携、AIやセキュリティなどデジタルならでは便利な機能も実現している。日常行なっている紙の業務をデジタル化するのみにとどまらず、紙以上の情報力、インタラクティブさ、迅速さを実現するのが、Adobe Document Cloudだ。

紙の業務のデジタル化にとどまらないAdobe Document Cloud

 Adobe Document Cloudの代表的な製品は、Acrobat Reader、Acrobat Pro DC、そしてAdobe Signだ。

 まず、Acrobat ReaderはPDFの閲覧のほか、注釈入れやクラウドでのファイル共有などを実現する無料アプリで、電子契約も月2回まで行なえる。また、Acrobat Pro DCは閲覧のみならず、編集、変換、共有、電子契約までPDFにまつわるありとあらゆる操作を可能にする有料アプリで、Adobe Signは電子契約に特化した機能を提供する。

 これらAcrobat製品のうち、デスクトップアプリのAcrobat Readerやオンラインサービスは無料で利用できる。オンラインサービスは、PDFから他のファイル形式の変換や他形式のファイルからPDFへの変換、ページの並べ替えなど20種類以上の機能が、Webブラウザ上から利用できる。また、Adobe Acrobatのモバイルアプリのほか、紙書類をスキャンで取り込む「Adobe Scan」やPDFフォームへの入力と署名を行なう「Adobe Fill&Sign」などのモバイルアプリも無料で利用できる。

Adobe Document Cloudの代表的な製品

 一方、有料製品としてはPDFにまつわるあらゆる作業を可能にするAcrobat DCが用意されている。2つのプランがあり、PDFの編集や変換、パスワード保護などの基本機能を搭載した「Acrobat Standard DC」が月額1380円、基本機能に加えて、墨消しや二つのファイルの差分比較など高度な機能が利用できる「Acrobat Pro DC」が月額1580円となる(料金はともに個人版で年間プランで契約した場合)。

 有料のオンラインツールとしてはAcrobatの編集以外の基本機能をWebブラウザ上で利用できる「PDF Pack」(年間プランで月額1107円)と、オンラインでPDFからWordとExcelに変換できる「Export PDF」(年額プランで月額200円)というツールが用意されている。

 さらに企業の電子契約を効率化するAdobe Signは二要素認証やマイクロソフト製品との連携が可能なAdobe Signビジネス/エンタープライズ版はトランザクション数(取引先)に応じた課金になる。「Acrobatにも電子契約の機能は搭載されているが、Adobe Signはより大企業向けの機能を数多く搭載している。この1年で特に引き合いが増えています」(立川氏)という位置づけた。

Adobe Document Cloudの製品ラインナップ

「いつでも」「どこでも」「どんなデバイスでも」を提供

 Adobe Document Cloudはドキュメントの幅広いライフサイクルを包括的にカバーする。「一般的には文書を作って、レビューして、PDF化して終了という流れをイメージすると思うのですが、Adobe Document CloudはPDF化した後の活用まで見据えています。PDFを共有レビューしたり、より強固なセキュリティをかけたり、電子契約で使うことも可能です」と立川氏は語る。

 最新の動向としては「シームレス化」が進んでいることが挙げられる。たとえばデスクトップアプリとクラウド、デスクトップとモバイル、Acrobat Document Cloudと他のクラウドサービスなど、さまざまなサービスやアプリの境目が希薄になり、PDFをどこでも扱える環境が実現しつつある。「Adobe Document Cloudにはドキュメントのデジタル化を通して、仕事を効率化するというビジョンがあります。この一環として、『いつでも』『どこでも』『どんなデバイスでも』という環境を提供できるように進化しています」(立川氏)。

 DXという言葉が飛び交うようになって久しいが、すでに四半世紀以上の歴史を持つPDFとAcrobatは、まさにDXの前提となる「デジタル化(Digitalization)」を多くの企業や組織に提供してきた実績を持つ。そして、業務改善につながるさまざまな機能やセキュリティを備えた最新のAcrobat DCは、DXに進むためのソリューションとして多くのユーザーを支援していくだろう。

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