バカンと石川県加賀市は1月22日、災害発生時に向けて避難所の混雑情報配信に関する協定を締結した。現在対象となる市内の指定避難所は計62カ所で、配信はバカンが提供するリアルタイム空き情報配信プラットフォーム「VACAN」を通じ、インターネット上で確認可能。
VACANには、マップ上で近くの施設等の空きや混雑状況を一覧できる「VACAN Maps」機能があり、このVACAN MapsにPCやスマホ等でアクセスすることで、各避難所の位置や混雑情報が確認可能。
混雑情報は、職員がインターネット上の管理画面から定期的に操作することで更新する。画面上には「空いています」「やや混雑」「混雑」「満」の4段階で表示される。加賀市では既にバカンのAI/IoTサービスを利用し、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、5ヵ所の公共施設で混雑状況を可視化している。
コロナ禍においては、感染拡大防止のために人同士の一定距離を確保する社会的距離(ソーシャルディスタンス)などが要求される。これには場所を問わず、距離を確保する以外に体調不良者の区分が重要視される。
一方で、各避難所の収容可能人数が従来と比較して減少する可能性があり、一部の場所に人が集中することを避け、分散して避難をすることが必要になる。
加賀市は、市民の日常生活の中の様々な課題を先端技術を駆使して解決することで、安心・安全で便利な社会「スマートシティ加賀」の実現を目指しており、防災や減災面でも先進的な仕組みづくりを進めているとのこと。
この一環で今回の取り組みが今後の未知なる災害への備えとして、避難民や遠方在住の家族が混雑状況を手軽にスマホなどから確認可能にし、分散避難を考慮して行動できる環境づくりを図るためのものだという。