変態さのないきわめて真面目で当たり前すぎる仕様
さて前作のフランク三浦と違って、スマートウオッチは電気の力で動作するので、使用前に充電は必須作業だ。実際の充電操作は、これもちまたにある中華スマートウオッチ同様、専用マグネット接点のあるUSBケーブルで充電する。充電が完了するとウオッチフェイスのインディケーターは正しくその情報を表示してくれる、きわめて真面目だが当たり前すぎる仕様だ。
スマートウオッチの外観であるインダストリアルデザインも特に個性的な印象はなく、カシオのスクエアなG-SHOCKやスクエア・チプカシ、ダイソーの100円腕時計の3つを足して3で割ったようなデザインで、会う人ごとに見せて自慢できる変態さはまったく備わっていない真面目でマトモなデザインだ。
ベゼルに記された"SMARTWATCH"というカテゴリー名も普通で、大阪原人の筆者的にはきわめて寂しいネーミングとフォントデザインだと感じてしまう。せめて御徒町アメ横で今も普通に売られている"RELAX"や"RORAX"に負けないような、人に見せて自慢できるようなおバカなネーミングで少しは危険なタイトロープを渡ってほしかった。
考えれば前作のフランク三浦はフランク ミューラーと言う、"腕時計命"でもない限り、多くの一般人にはそれほど興味もなく、無縁の超高額の腕時計の存在をおちょくったところが、存在価値であり人気の原点だったはずだ。
今回は、ブランドのネーミングは引き継いでいても、対象となる相手がスマートウオッチという形のない概念なので思い切り分が悪い。スポーツ系スマートウオッチを自負する今回のスマートウオッチはもちろん日常防水仕様だが、残念なことに、その防水仕様そのモノが実はフランク三浦スマートウオッチのアドバンテージにはまったくなっていない。
前作を自腹で購入した多くのユーザは、腕時計の背面に自信満々に記述された"完全非防水"というたった5文字にテクノロジーを飛び越えたジョーク性にしびれたのではなかったのか。取説にもあるきわめて当たり前過ぎる"IP68防水"という表記には感動すらないのだ。令和の昨今なら、ごく普通に中華スマホを大陸に外注すれば、嫌でもその程度の仕様にはなってしまう。
ご存知のように、ごく一般的なスマートウオッチの99%はスマホアプリと連携して各種設定や管理をする。フランク三浦スマートウオッチも例外ではない。"Fun Do Pro"と呼ばれる健康&フィットネス系の中華アプリを使用する。恐らく過去数多くの中華製スマートウオッチに対応している半汎用アプリだ。
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