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正式アップデート前だと使えない!?

PS5の拡張スロットに挿してみた!リード最大7GB/sのWD製SSD「WD_BLACKSN850」の実力をチェック

2020年12月02日 11時00分更新

文● 飯島範久 編集● ASCII

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公称値通りのリード7000MB/s、ライト5100MB/sを達成
PCIe 3.0世代からの進化は歴然

 ここからは、ベンチマークでWD_BLACK SN850 NVMe SSDの2TBモデルと、旧モデルである「WD_BLACK SN700 NVMe SSD」の1TBと比較してみた。本来ならWD_BLACK SN750と比較したかったところだが、手元になかったため今回はその前のモデルと比較している。ただ、性能的にはそれほど大きな差はないため、PCIe 3.0世代と4.0世代の違いは確認できるはずである。

 ちなみに、WD_BLACK SN750とWD_BLACK SN700 NVMe SSDとの性能差については、「WD Black SN750 NVMe SSDの実力をチェック」の記事を参照していただきたい。

テスト環境
マザーボード ASRock 「X570 Taichi」
(AMD X570、ATX)
メモリー Patriot「Viper PVS416G300C6K」
(DDR4-3000、16GB×2)
ビデオカード 玄人志向「GG-RTX2070SP-E8GB/DF」
(GeForce RTX 2070 SUPER、GDDR6 8GB)
ストレージ Western Digital「WD_BLACK SN850 NVMe SSD 2TB」(PCIe 4.0)
Western Digital「WD_BLACK SN750 NVMe SSD 1TB」(PCIe 3.0)
電源ユニット Thermaltake「Toughpower Grand RGB 850W Platinum」
(850W、80PLUS Platinum)
OS
Microsoft「Windows 10 PRO 64bit版」

 まずは、「CrystalDiskMark 8.0.0」で読み書き速度をチェックしてみた。設定で「NVMe SSD」を選択し、プロファイルで「デフォルト」と「ピーク性能」の両方を計測している。「WD_BLACK Dashboard」アプリでゲームモードのオン/オフが可能なので、オンの場合とオフの場合、それぞれの状態で計測している。

「WD_BLACK Dashboard」アプリ。右上の「ゲームモード」でオン/オフの制御ができる。変更時には再起動が必要だ

WD_BLACK SN850のゲームモードオフ時。右がピーク性能

WD_BLACK SN850のゲームモードオン時。右がピーク性能

WD_BLACK SN700の結果。こちらはゲームモードの設定はない。右がピーク性能

 ご覧の通り、WD_BLACK SN850でゲームモードオフ時に、公称値であるシーケンシャルリード7000MB/s、シーケンシャルライト5100MB/sを達成している。一方ゲームモードオンにしたときは、シーケンシャルリードとライトは若干落ちているものの、RND4KQ1T1(ランダムアクセス、ブロックサイズ=4KB/キュー=1/スレッド=1)のとき、少しだけ性能が上がっている。

 比較対象のWD_BLACK SN700は、シーケンシャルリードは公称値の3430MB/sより若干低くなっており、WD_BLACK SN850と比較しすると倍程度の開きがある。単純計算でいえば、これまでの読み書き時間が半減することを意味する。その差は強烈だ。

 続いて、最大シーケンシャル読み書き速度をチェックすべく「ATTO Disk Benchmark 4.01.0f1」を使って計測してみた。

「WD_BLACK SN850 NVMe SSD」でのゲームモードオフ時の結果

「WD_BLACK SN850 NVMe SSD」でのゲームモードオン時の結果

「WD_BLACK SN700 NVMe SSD」での結果

 結果としては、ゲームモードオンのほうが安定した読み書き速度を示している。数値的にはどちらのモードでも似たような値だが、若干オンのほうが速く、シーケンシャルリードで最大6600MB/s、シーケンシャルライトで最大4830MB/sという結果だった。

 この結果からは、シーケンシャルリード/ライトでも、ゲームモードオンのほうが効果があるように思える。一方WD_BLACK SN700と比較した場合は、もうごめんなさいレベル。シーケンシャルリードは倍以上離されている。

 もう1つ、「HD Tune Pro」の「File Benchmark」を実行し、SLCキャッシュの有効範囲をチェックしてみた。SSDにおいて、NANDフラッシュメモリーの一部をSLCキャッシュとして使用することで、一定のサイズまでのデータ書き込みを高速化する場合は多いが、このベンチマークでは、大容量データの読み書き時にどのような動作になるかが確認できる。

「WD_BLACK SN850 NVMe SSD」でのゲームモードオフ時の結果

「WD_BLACK SN850 NVMe SSD」でのゲームモードオン時の結果

「WD_BLACK SN700 NVMe SSD」での結果

 結果は、面白いことにWD_BLACK SN700では14GB前後で2600MB/s程度から1400MB/s程度に落ちていたのが、WD_BLACK SN850では、ゲームモードオン/オフにかかわらず、ほぼ同じ書き込み速度を維持し続けた。画面では150GBまで計測しているが、容量にあたる2TBまで行なっても落ちることはない。つまり、大容量書き込み時のボトルネックが解消されたことを意味する。これは大きな進歩と言えよう。

※今回のテストにおいて、WD_BLACK SN850の書き込み速度は容量の2TBまで同じ速度を維持し続けておりますが、そうした挙動はソフトウェアの不具合によるものの可能性があると専門家より指摘がありました。実際の動作では、記事中と同様の結果にならない場合があります。(2020/12/3 16:02 編集部追記)

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