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正式アップデート前だと使えない!?

PS5の拡張スロットに挿してみた!リード最大7GB/sのWD製SSD「WD_BLACKSN850」の実力をチェック

2020年12月02日 11時00分更新

文● 飯島範久 編集● ASCII

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 11月13日、Western Digital(WD)からPCIe 4.0対応のM.2 SSD「WD_BLACK SN850 NVMe SSD」が発売された。シーケンシャルリードは公称値で7000MB/sとし、PCIe 4.0対応としては最速の部類に属する。

 PCIe 4.0対応のM.2 SSDは現在、RyzenシリーズやPlayStation 5(PS5)で搭載可能なことから、かなり注目されており品薄の状態。そんな状態のなか、今回「WD_BLACK SN850」の2TBモデルをお借りできたので、早速その実力をチェックしてみた。

ゲームモードも搭載するリード最大7000MB/sのSSD
「WD_BLACK SN850 NVMe SSD」

今回お借りした「WD_BLACK SN850 NVMe SSD」の2TBモデル

 WD_BLACK SN850 NVMe SSDは、ゲーミングブランド「WD_BLACK」シリーズの最新モデルで、前モデル「WD_BLACK SN750 NVMe SSD」がPCIe 3.0対応だったものが4.0対応になり、性能も向上。シーケンシャルリードの最大速度は3470MB/sから7000MB/sへ、シーケンシャルライトも最大3000MB/sから最大5300MB/sへと大幅に引き上げられている。

「WD_BLACK SN850 NVMe SSD」は従来同様に片面だけにチップが実装されたタイプ

 WD_BLACK SN750では250GBから2TBまで4タイプが用意されていたが、WD_BLACK SN850では、500GB/1TB/2TBの3タイプ。現在はヒートシンクなしのモデルしか販売されていないが、2021年の第1四半期にはヒートシンクありモデルが発売される予定だ。今回のヒートシンクにはRGB LEDが組み込まれており、WDのサイトからダウンロードできる「WD_BLACK Dashboard」アプリで、ライティングの色をカスタマイズ可能になる。それぞれの価格は以下の通りだ。

WD_BLACK SN850のスペック表
容量 500GB 1TB 2TB
型番 WDS500G1X0E-00AFY0 WDS100T1X0E-00AFY0 WDS200T1X0E-00AFY0
フォームファクター M.2 2280
NAND 3D NAND
コントローラー WD BLACK G2
キャッシュメモリー 非公開
インターフェース NVMe PCIe 4.0 x4
シーケンシャルリード 7000MB/s
シーケンシャルライト 4100MB/s 5300MB/s 5100MB/s
TBW(総書込容量) 300TB 600TB 1200TB
保証期間 5年間保証
価格 1万6000円前後 2万5000円前後 5万8000円前後

 これだけの性能を引き出したのは、自社製のコントローラーと3D NANDフラッシュメモリーの採用、そして新たなキャッシュ技術によるものだ。SSDコントローラーは「WD BLACK G2」と称しているが、現物を確認してみるとチップ表面には「SanDisk 20-82-10035-A1」と刻印されていた。2015年に買収したサンディスクがチップの開発製造を担当しているのだろう。

表面に貼られたラベルを剥がした状態。奥の2つが3D NANDフラッシュメモリーで、手前がSSDコントローラー。その間にある小さいチップがDRAMだ

「WD BLACK G2」と称しているSSDコントローラー

 また、NANDフラッシュメモリーにも「SanDisk」と刻印されており、他ブランドに頼らず、自社製で固めている。なお、キャッシュとして使われるDRAMは、Micron製の16Gbであった。

3D NANDフラッシュメモリーにも「SanDisk」の刻印が

キャッシュ用のDRAMはMicron製

 新キャッシュ技術によって、低キュー深度での性能が向上し、ゲームロード時間の短縮に加え、その他のアプリケーションもよりスムーズにロードできるとしている。また、従来からあった「ゲームモード」も健在で、省電力機能を無効化することでドライブのピークパフォーマンスを維持することが可能なほか、ランダムアクセス性能の引き上げも実現するという。

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