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燕三条系ラーメンの名店は限定メニューもおもしろい! 中華蕎麦 丸め(東京・東久留米)【ZATSUのオスス麺 in 武蔵野・多摩】第30回

2020年10月12日 12時00分更新

文● ZATSU 編集● ラーメンWalker

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 今回のオスス麺は、創業14年になる東久留米にある背脂煮干の名店「中華蕎麦 丸め」。

西武池袋線・東久留米駅から約1.4km。無料駐車場完備

 新潟のご当地ラーメンの一つである「燕三条系ラーメン」と呼ばれる背脂煮干ラーメンを、多摩地区でいち早く提供し始めたのがこのお店。

最初は小金井街道沿いの前沢南交差点近くで「麺や 丸め」の名で開業

 ご主人は、煮干ラーメンの名店「たけちゃんにぼしらーめん」が深大寺にあった頃に修業した後、都内のラーメン店や居酒屋など色々な経験をし、“出会ったラーメンの魅力”や“出会った経営者の個性の魅力”により、いつかは自分もラーメン店を経営したいとの思いが生まれ、2006年12月に東久留米市の前沢で「麺や 丸め」をオープンさせました。

オープン当初の「味玉らぁ麺」

現在につながる一杯「燕三条系らーめん」

 オープン当初は、現在の背脂煮干をメインとしたものでは無く、煮干を上手く効かせたバランスの良い中華そばを提供し、予備知識無く食べた私が「たけちゃんにぼしらーめん」インスパイアなのかな?と感じさせるような味わいのものでスタートしました。

 オープンから暫くして、今の「背脂煮干ラーメン」の原型ともなる「燕三条系」が開始されましたが、まだプロトタイプと言った感じで少し大人しい仕上がりでした。

JR武蔵小金井駅近くにオープンした2号店「丸め 〜背脂煮干〜」

 2010年12月1日には武蔵小金井に2号店をオープン。

 こちらは看板にも大きく「背脂煮干」と掲げ、文字通り「背脂煮干」のラーメンとつけ麺をメインとするお店となりました。

田無の娯楽施設内にオープンした「背脂煮干 丸め 田無ファミリーランド店」

この店舗のみで提供していた「カレー背脂煮干ラーメン」

やわらかな塩味とオイリーさが程良い「海鮮タンメン」

 2012年8月2日には、「背脂煮干 丸め 田無ファミリーランド店」をオープン。

 田無ファミリーランドという娯楽施設内の一画に入ったセミセルフサービス的なお店で、家族連れや友達連れでも気軽に入れる環境で本格派のラーメンが食べられたので、沢山のお客さんに愛されるお店となりました。しかし施設自体が閉鎖となり、残念ながら2017年夏に閉店してしまいました。

 田無ファミラン限定の「カレー背脂煮干ラーメン」というファミリー向けに楽しめるラーメンや、ちゃんぽんとタンメンの良いとこ取り的な味わいのボリュームたっぷりな「海鮮タンメン」という絶品ラーメンなどを提供していました。

2014年、武蔵小金井の2号店が「丸め 〜中華そば〜」としてリニューアル

ドッシリした豚骨とガツンとくる煮干を合わせた「豚骨煮干そば」

鴨と煮干のハーモニー!「鴨煮干そば」

 2014年10月22日には武蔵小金井店をリニューアルし、「背脂煮干」から「豚骨煮干」と「鴨煮干」をメインにした新しい「丸め」を楽しめるお店となりました。

 博多ラーメンのお株を奪うような濃厚豚骨に、多摩地区でも屈指の強力な煮干の味わいが合わさったインパクトのある「豚骨煮干そば」と、それとは対照的に鴨と煮干が穏やかに調和して互いを引き立てる「鴨煮干そば」が誕生しました。

西武新宿線・新所沢駅構内にオープンした「麺処 丸め 新所沢店」

鴨や煮干をバランスよく合わせた「中華そば」

 2015年秋冬には、当時の東久留米本店と武蔵小金井店が閉店し、移転という形で2015年12月25日に新所沢駅「Emio」内に「麺処 丸め 新所沢店」をオープン。

 武蔵小金井店の移転という形だったので、最初は武蔵小金井店のメニューを提供していましたが、リニューアルにより「背脂煮干」メインに変更されました。

(約4年半愛されたお店でしたが、新所沢店も今年4月30日に閉店となりました)

2016年12月1日、現在の地である東久留米に移転オープン

 田無ファミラン店閉店の際に、「多摩地区で出店も考えているけれど、中々良い物件が見つからず都心部での出店になるかも?」との話を伺いましたが、“始まりの地”である東久留米に物件が確保でき、2016年12月1日に移転オープン。この日は2006年に初めて「麺や 丸め」がオープンしてからちょうど10年後に当たる記念すべき日。現在はこの東久留米のみで営業されています。

現在の看板メニュー「背脂煮干ラーメン」

つけ麺も背脂たっぷり!「背脂煮干燕三条系つけ麺」

 お店一番のウリはなんと言っても「背脂煮干ラーメン」で、煮干の味わいと風味高い醤油感に、背脂のこってり感と旨味が合わさった一杯!

 全国各地から届く旬の煮干を軸に、鹿児島県枕崎産の鰹節をはじめ千葉県九十九里産の鯖節などが中心の魚介スープに動物系を合わせたWスープで、使用する豚骨や背骨はTOKYO X等の銘柄豚を発注し、可能な限り使用しているとの事。

 そして、「丸め」のラーメンにおいては醤油の重要性が高く、開業当初から現在まで変わること無くあきる野市の近藤醸造キッコーゴを使用しているとの事。「うちのラーメンにはこの醤油しかないと言っても過言ではない」という程で、実際に味の軸をビシッと決めてくれる役割を担っています。

こちらも人気の一杯「海老辛醤らーめん」

 「海老辛醤らーめん」は、海老海老し過ぎない海老の風味と唐辛子の風味を融合させた辛味が、背脂煮干とガッチリ合わさった辛旨な一杯!

卓上に常備された嬉しい無料サービス「煮干南蛮」

 オープン当初から、本店カウンターに置いてある無料サービスの「煮干南蛮」。

 酢漬けにされた煮干と玉葱が取り放題となっていて、他には無いセルフサービスだったので初めて見た時は衝撃でしたが、ラーメンが出てくるまでこれを摘まむのが「丸め」では常となり、楽しみの一つでもあります。

大人気サイドメニュー「タルタル丼」

 また、サイドメニューの「タルタル丼」は、大きなチキン南蛮にタルタルソースがたっぷりかけられた丼で、長きに渡り定着した人気があります。


 今回、ご主人に何か伝えたい事などありますか?と聞いてみたところ、「是非、丸めの限定をお召し上がりください」と自信をもって言ってくださりました。実際にオープンして間もない頃から常に限定メニューを絶やさずに提供されていて、その力の入れ方がしっかり伝わってきます。

限定メニュー「贅沢チゲ味噌」

 渡り蟹、豚スラ、アサリ、白菜、ネギなどがたっぷり入った、文字通り“豪勢な鍋”を思わすような贅沢味噌ラーメン。

限定メニュー「塩味玉らぁ麺」

 「多摩組」のスタンプラリーの限定として提供した塩ラーメンは、十八番の煮干にホタテの旨味を加えて清湯系の塩スープに落とし込んだ「丸め」にはあまり無いタイプの貴重な一杯!

限定メニュー「煮干味噌らーめん」

 国産味噌2種類をブレンドしじっくり寝かせた味噌ダレを主役にし、特製のラー油がかけられていてピリッとした辛味を効かせた一杯。

限定メニュー「濃厚中華そば」

限定メニュー「濃厚つけ麺」

 「濃厚中華そば」と「濃厚つけ麺」は、豚骨と水のみで炊きあげたという濃厚な豚骨白湯をベースにした醤油味のもので、都内随一の濃厚さを楽しめる一杯!

限定メニュー「豚骨ラーメン」

 先日食べたばかりの限定ラーメン。

 限定で出す付け焼き刃的なものでは無く、長年豚骨ラーメンを作り続けてきたような本格派の豚骨ラーメン。

海苔がフレームアウトするほどデカイ!「No.1ブラックまぜそば」

 2013年に行われた「多摩フェスティバル」にも出店し、濃厚で「丸め」らしいガッツリとしたボリューム感とパンチのある「No.1ブラックまぜそば」を提供してくれました。

通販メニュー「背脂煮干つけ麺」

通販メニュー「和歌山中華そば(大盛り)」

 そして最近はテイクアウトや通販なども始めていて、自宅でも「丸め」の味を楽しめるようになりました。

 多摩地区でも屈指の燕三条系背脂煮干ラーメンを食べられる「中華蕎麦 丸め」は、煮干だけで無く濃厚豚骨やガッツリ系など数々の手の込んだ限定メニューを提供してくれるオススメのお店です。

 ※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策により、営業日・営業時間・営業形態などが変更になる場合があります。詳しくはお店の公式サイト(http://www.niboshi-marume.co.jp/higashikurume)をご確認ください。

ZATSU

2006年に開設したブログ「ZATSUのラーメン」の管理人。武蔵野・多摩地区を中心にしたラーメン食べ歩きを始めて15年以上。現在は年間400〜500杯程度を食べ、新店コレクターでありながらも老舗店やリピートするお店も多数あり。チェーン店からファミレス、カップ麺までも愛する真性の「ラーメン好き」で、基本的に何でも美味しく食べられる幸せ者。「自分の好みのラーメンを見つけて欲しい」と言う思いをモットーに色々なラーメンを紹介していきます。

本人ブログ(http://blog.livedoor.jp/zatsu_ke/

本人Twitter @zatsu_ke

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