■ゲームタイトル:クラフトピア
■メーカー名:ポケットペア
■価格情報:2570円
■公式サイト:https://www.pocketpair.jp/?lang=ja
狩りから農業、自動採集まで何でもアリの箱庭系サバイバルアクション
9月4日に早期アクセスタイトルとして「Steam」上でリリースされた「クラフトピア」は、タイトル通りのクラフトによる建築やアイテムの作成はもちろん、ハック&スラッシュ系タイトルのようなダンジョン探索、工場系シミュレーションゲームのような採集・生成の自動化といった、様々な要素を盛り込んだオープンワールドサバイバルアクションゲームだ。
何でもアリの自由なゲーム性、未完成ながらサーバーを立ててのマルチプレイ対応といった間口の広さ、発売から数日間は毎日のようにこまめなアップデートを繰り返した運営の過剰な熱意(?)などが好評を博して、アーリーアクセスタイトルながら大きな人気を集めている。
本作はいまだアーリーアクセスタイトルということで、本来実装されるはずのメインミッションや多数の機能が実装されておらず、基本的にはゲームのコア部分のみがプレイできる状態になっている(それでも要素は膨大だが)。
ストーリーについては、過去に一度地球を滅ぼしたプレイヤーが神(クラエル)によって“やり直し”のチャンスを与えられ、新しい星「クラフトピア」を導くというもの。冒頭の導入以外に物語らしい物語は実装されていないため、最初に降り立った島からどのように行動するかは、ほとんどプレイヤーに委ねられているわけだ。
プレイヤーは時間経過で満腹度が低下していき、いずれHPが減って倒れてしまうため、食料の確保は最低限しなければならない。しかし、それも島にいる動物を倒して肉を手に入れたり、クラフトした釣り竿で魚を釣ったり、宝箱から出てくる料理を食べたり、自分でクラフトしたりと入手手段が豊富にあるので、正直まったく困ることはないだろう。
サバイバルといいつつ、生活は初期から安定してしまうため、プレイヤーは基本的には島に快適さを向上させるアイテムをたくさん設置したり、大きな目的である「時代進化」や島のダンジョン探索、新たなマップへの移動を目指して行動していくことになる。
島での生活を助けてくれるのが、本作のタイトルにもなっているクラフト要素だ。木材や石を利用した壁や床といった建築要素はもちろん、モンスターや動物を倒すために使う武器や盾のような装備、さまざまな素材を集めるための道具、素材を加工するための作業台や炉、アイテムを入れるコンテナなど、実にさまざまなものを作成できる。
素材を採集しつつ、より上位のアイテム入手を目指したり、さらに高レベルな素材を集めていくといった要素は「マインクラフト」や「Rust」といった人気のクラフト系サバイバルゲームと大きくは変わらない。
また、島にはいくつかのダンジョンが用意されており、この中にいるモンスターやボスモンスターを倒したり、課題をクリアすることで強力なアイテムや装備を入手可能。武器やアイテムには特殊効果が付与される“エンチャント”の概念もあり、宝箱やボスからドロップした装備にはさらに強力な効果が付与されている場合もあるため、こうした装備を探すハック&スラッシュ系の楽しみも味わえる。
プレイヤーキャラクターがレベルアップでスキルを覚えるなど、キャラクター強化要素は現時点でかなり充実していることもあって、単なるクラフトを楽しむゲームに留まらない“遊びの幅”も本作の魅力と言えるだろう。
本作では「時代」と呼ばれる区切りにより、クラフト可能なアイテムにロックがかかっているため、必要な素材を集めて「時代進化」を行うことで、より豊富なアイテムを作成できる。「時代進化」と別マップへの移動は、クラフトで「時代の祭壇」を作成することで実現可能。最初は原始的なアイテムや装置しかクラフトできないが、いずれは金や銀のような高級素材を使う武器、快適な生活を実現する機械や乗り物なども生成可能だ。
また「時代進化」のほかにも、「転移の祭壇」による別マップの開放も本作において重要な要素になる。島にはレベルが設定されており、最初の島から遠くの島へ移動するほど島レベルが上がり、より高レベルの素材を入手しやすくなる。初期の島に籠ってクラフト三昧の生活に明け暮れてもある程度はゲームを楽しめるが、より豊富なエンチャントやクラフトにおいて重要なレア鉱石素材を効率よく集めたいのであれば、いずれレベルの高い島への移動が必要になってくるだろう。
島ごとに設定された地形が異なるため、どこに拠点を作るか、前の島からどの程度装備を持ち越すかといった計画を立てる楽しみも味わえるだろう。なお、祭壇さえ用意していれば、以前解放したマップへの移動は自由だ(ただし、マルチプレイでは1人が島を移動すると全員丸ごと同じ島へ移動させられてしまうので注意が必要)。