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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第112回

「夜のApple Watch」が来た。あとはバッテリー問題だ

2020年09月03日 09時00分更新

文● 松村太郎 編集● ASCII

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●限定付きで夜に進出するwatchOS 7

 watchOS 7は、2020年秋に配信される予定のApple Watch向け最新ソフトウェアです。今回のアップデートで最も大きな変更は、ついに夜の世界に進出することでしょう。

 watchOS 7を導入したApple Watchを装着して寝ることで、睡眠計測ができるようになりました。眠りの深さを計測するアルゴリズムが搭載されたことで、眠りの質を記録できるようになったのです。

 今回の睡眠計測はただ睡眠を計測できるようにしたわけではありません。iPhoneも含めた「夜の演出」体験を提供するようになりました。

 iOS 14のヘルスケアアプリでは、何時に寝て、起きるかという理想的な睡眠サイクルを設定できます。この機能を使うと、就寝の30分前(これも変更可能)から、iPhoneとApple Watchが就寝準備モードに入ります。

 iPhoneもApple Watchも画面デザインがシンプルになり、バックライトは極めて暗い状態になります。光を目に入れないための配慮です。また、iPhone側では、あらかじめ就寝前に使うアプリのショートカットボタンが表示され、積極的に他のアプリを使わないよう抑制します。

 このように、単に睡眠を計測するだけでなく、就寝前のルーティンまで面倒を見るようになったというのが、後発のアップルが打ち出した、ベッドサイドの最適解、というわけです。

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