NECは7月17日、米国の現地法人であるNEC Corporation of Americaと米国のサーマルカメラメーカーであるInfrared Cameras Inc.の協力のもと、生態認証・映像分析技術とサーマルカメラを組み合わせた感染症対策ソリューションをハワイ州の5空港に提供する事を発表した。
対象はダニエル・K・イノウエ国際空港(オアフ島)、カフルイ空港(マウイ島)、リフエ空港(カウアイ島)、エリソン・オニヅカ・コナ国際空港(ハワイ島)、ヒロ国際空港(ハワイ島)の5空港。
ハワイ州交通局からプロジェクトを受注したNECは7月末までに各空港内にサーマルカメラを設置、体表温度38度以上の人物を検知した際に通知するソリューションを導入する予定だ。また、本年12月末までには、空港内に設置したカメラとNECの顔認証・映像分析技術を活用して対象人物を特定するソリューションも追加で導入する予定。この両技術により、渡航者の体表温度測定や該当人物の特定を安全かつ迅速、効率的に実現するという。
なお、本ソリューションはハワイ州交通局と連携し、州のプライバシー保護要件に準拠している。
体表温度が設定値を越えている人物の画像のみが保存され、空港職員が対象者に健康確認や検査が必要がどうかを判断する目的に限り使用される。また、画像は30分以内に消去されて外部機関に共有されることは無いほか、氏名/住所/運転免許証番号などの個人情報は取得や使用もせず、対象者の個人を特定する事も無いとしている。