玄人受けする!? 本格派のラーメンを提供するお店が、激戦区・国分寺に誕生。
国分寺駅北口から程近い路地裏、「まぜまぜムタヒロ」があった場所に今年1月にオープンした「拉麺 瑞笑(すいしょう)」。
煮干しらーめんのパイオニアである調布の有名店「たけちゃんにぼしらーめん」で働いた後、「麺屋武蔵」グループで10年修業したというご主人が独立し、オープンさせたのがこの「瑞笑」。
「たけにぼ」や「武蔵」という、全国的にも有名で一時期は日本で一番美味しいと言われた時期もあった実力店で培った技術や経験は、独学で始めた人とは違った土台の厚さが感じられます。流行りに流されるので無く、自分が美味しいと思うものをしっかり作り上げ提供している感じが伝わってくるもので、多摩地区に今年上半期にオープンした新店の中では個人的にピカイチな存在。
初めて食べたときから完成度の高い美味しさでしたが、オープンして間もないという事もあり、日々ブラッシュアップを重ねて進化しています。そのため、これから紹介するラーメンの味や画像とは同じものでは無くなっている可能性が高いかもしれませんが、味の軸という意味では変わらないと思います。
現在、一番力を入れているというのが「背脂煮干しらーめん」で、画像はその前身メニューである「煮干し醤油ラーメン」。
丁寧に処理された煮干しは、その風味と味をしっかり引き出しつつもエグミや苦味を感じさせないもので、これが厚みのある醤油と見事に合致した一体感があり、やや粗めの背脂がコクと風味を加味してくれます。
塩味バージョンの「煮干しらーめん」。醤油とは違い、こちらは背脂が入らないスッキリタイプ。
煮干しの苦味みたいなのを仄かに感じるか感じないかギリギリのラインまで味を引き出し、シャープでキレのある塩ダレが煮干し出汁の良さをより引き立てるように効かせていますが、それでいて不思議と尖った感じが無い円やかさも感じられます。
一見すると尖っているように見えながらも温かさを持ったご主人を映し出したような味わいに仕上がっているのかな?
この味はハマる人が多そうです!
現在一番力を入れているのは「煮干し」との事ですが、個人的なイチオシは「醤油らーめん」。画像はオープン当初に食べた「特製醤油ラーメン」です。
ラーメンにおいてファーストインプレッションはかなり重要で、このラーメンを一口食べた時のインパクトは忘れられないもの。
しょっぱいとかこってりとか味の強さのインパクトでは無く、タレの風味を活かしたスープの味わいがガツンと響く感じで、「もっと飲みたい」という気持ちにさせられました。
それがご主人の狙いかどうかはわからないですが、醤油ダレを立たせるように濃厚さや風味を強く感じさせて心と舌を掴み、後から出汁の旨味がやってきて、それからはお互いがお互いを引き立てるような相乗効果が感じられる仕上がりで、新店とは思えない完成度の高さがありました!
麺は「三河屋製麺」の中細ストレートを使用。
今まで他のお店でも「三河屋製麺」の麺は色々食べていますが、他では出会った事が無い印象のもの。ソフトタッチなのに強い弾力を楽しめ、スープとのマッチングもバッチリで、麺のポテンシャルをしっかり引き出した感じの茹で加減が素晴らしいです。
チャーシューは、ホロリとほぐれる感じとしっとり感を併せ持った肩ロースで、肉の持つ旨味を感じさせながらタレとも調和した風味高いもの。
最近は真空低温調理系のチャーシューを提供するお店が増えていますが、個人的には煮豚や焼豚が好きな事もあり、このようにお店の色を出して尚且つ美味しいと感じさせてくれるチャーシューは凄く嬉しいです。
味玉は、醤油を活かしたタレが濃厚な黄身の中心部までしっかりと染み込んでいて、特徴のある味に仕上げてあります。
スープの美味しさは勿論ですが、タレの使い方がとても上手く、結果的に特徴をしっかり出しつつトータルバランスが整ったラーメンに仕上がっているので、つけ麺や限定メニューも凄く楽しみ。これからの期待が大きいオススメのお店です!
※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策により、営業日・営業時間・営業形態などが変更になる場合があります。詳しくはお店の公式ツイッターをご確認ください。
ZATSU
2006年に開設したブログ「ZATSUのラーメン」の管理人。武蔵野・多摩地区を中心にしたラーメン食べ歩きを始めて15年以上。現在は年間400〜500杯程度を食べ、新店コレクターでありながらも老舗店やリピートするお店も多数あり。チェーン店からファミレス、カップ麺までも愛する真性の「ラーメン好き」で、基本的に何でも美味しく食べられる幸せ者。「自分の好みのラーメンを見つけて欲しい」と言う思いをモットーに色々なラーメンを紹介していきます。
本人ブログ(http://blog.livedoor.jp/zatsu_ke/)
本人Twitter @zatsu_ke