最近は、自宅にいることが多くなり、ゲーム需要が増加傾向にあるというが、スマホゲームは動画配信サービスなどに比べ利用時間の増加は少なめだという。スマホゲームは電車通勤中&通学中などの「すきま時間」で遊ぶ人が多いことも起因しているそうだ。
そんな中、より一層利用者が増えているのが、Androidアプリプレイヤーである「BlueStacks」だ。「BlueStacks」は、Androidの挙動を模倣するソフトウェアで、広義ではAndroidエミュレーターと呼ばれるソフトウェアの一種だ。これにより、WindowsやMacといったOS(オペレーションシステム)の異なるパソコン(PC)にて、Android対応のアプリが利用できるようになる。
自宅にいる人が多くなったため、普段スマホで使っているアプリを、スマホよりも画面の大きい自宅のPCで楽しみたくて、需要が増えているのかもしれない。
BlueStacksは米シリコンバレーに本社を構えるソフトウェア企業が開発。世界中から支持を得て、今日に至る。
日本では、エミュレーター=違法と捉えている人も多いが、エミュレーター自体は違法ではない。たとえば、アプリ開発者はエミュレーターを使って、正式配信前に動作の確認を行なうこともある。しかしながら、そういった開発者などではない人が、違法な行為と並行してエミュレーターを使用することもあり、それによって違法なモノという認識を持っている人が少なからずいるのが実情だ。
BlueStacksは、インテルに買収されたマカフィーにてCTOを務めたRosen Sharma氏が起業。Qualcommが株主として加わっており、AMDやIntelといった企業も同社に投資している。高い技術力と抱負な人脈を持ち、2018年にはDMM GAMESと業務提携し、DMM GAME PLAYER上にて一部機能の実装も果たしている。また、2019年にはMSIがBlueStacksと連携して開発した「MSI App Player」がリリースされた。
また、数年前からマイクロソフトとも会話をスタート。マイクロソフトは、今後多くの端末にて同社の仮想化システムである「Hyper-V」をデフォルトで有効にする方針を掲げており、Hyper-V有効時にユーザーがBlueStacksを利用すると、ルートパーティションに影響が出るため、Hyper-VとBlueStacksが同時に動作させることに至った。
このように、BlueStacksは数々の企業と関わり合い、連携も行なっている。また、違法行為になり得るマクロ機能やroot化機能なども取り入れておらず、そうした点においても世界中で高い支持を得ている、信頼性の高いAndroidエミュレーターだ。
もちろん、Google Playにて配信されているアプリの全てが、エミュレーターの動作を保証している訳ではない。アプリメーカーにとっては想定外の使用のため、たとえばゲームでの引き継ぎが上手くいかず、データが利用できなくなった、といったトラブルがあった場合、保証がある訳ではなない。そのため、あくまで自己責任の下、個人利用の範囲で楽しむ必要があることは覚えておいて欲しい。