パナソニック抜け毛に強いスティック掃除機　ねこちゃんの毛やロングヘアに悩んでいる人に試してほしい「パワーコードレス」

　アスキー家事育児担当の盛田諒ですこんにちは。先日、ねこちゃんと暮らす編集者・飯島さんが抜け毛に強い掃除機はないかと探してました。ノズルのブラシやローラーにからみついた毛をいちいち糸切りはさみで切るのがめんどっちいんだと。そんな飯島さんに試してもらいたい掃除機が23日、パナソニックから登場しました。同社史上最高に吸引力が強くて、ブラシに毛がからみにくいコードレススティック掃除機「パワーコードレス」です。

パワーコードレス MC-SBU840K
7月20日発売予定
想定実売価格9万円前後
パナソニック
https://panasonic.jp/soji/products/stick.html

　パワーコードレスは強力な吸引力が自慢。新製品は同社コードレススティック掃除機史上最高の吸引力を誇る最強戦士です（強モードの最大吸込仕事率205W）。満充電時の運転時間は自動モードで約18〜30分です。

　毛がからみにくいのはまんなかに隙間が空いた、新開発「からまないブラシ」の効果です。左右についたコーン状のブラシが回転することでからめとった毛をまんなかに集め、毛束状にして吸いこむしくみ。ノズルのローラーはシボのような表面加工を入れて毛をからみづらくしています。やはり毛がからみやすいローラーの隙間も従来比で毛の巻き込みが少なくなっているそうです。

　同社がいわゆる回転ブラシを掃除機につけたのはカーペットを敷いた家が増えた1967年。同社では当時から毛がからむ問題を把握しており、ノズルの素材やサイズを変えるなどで解決策を模索し、53年目にしてようやく毛がらみ問題が一定の解決をみた、ということになるそうです。

　ブラシについているケバケバ（毛）の量は従来機MC-SUB830Jに比べて1.9倍に。2つのブラシの間に隙間があっても掃除性能を損ねないよう設計しています。

　お手並み拝見ということで裁縫用の糸を毛に見立てて試したところ、1本もブラシにからむことなくダストケースにおさまりました。ダストケースから出すとしっかりと毛束状になっているのが面白いです。ただ実際ねこちゃんの抜け毛は綿のようにふわふわしていたりカーペットの毛にまぎれて地獄めいた惨状になったりするものなので、そうした酷な環境でも吸えるか試したいですね。

　一方、従来機との違いとして、壁ぎわでガバッと開いてごみを取りやすくする「ガバとりノズル」機構がなくなりました。代わりに同社従来機MC-SB30のようにブラシを前面に近づけることで壁際のごみを取りやすくしているそうです。またノズルのサイズが大きくなり、ブラシが2つにわかれてモーターの数も2つに増えたことで重量は従来比2.4kg→2.6kgへと200g重くなっています。代わりにブラシが2つになったことでクルマのように自走性がよくなり、運転すると軽く感じるようになっています。

　実際に壁際のごみを吸わせると、若干残しましたがほぼ吸えました。

　ダストボックスは透明でごみ捨てのタイミングがわかりやすい仕様です。ごみを捨てるときはダストボックスを外し、ごみ箱に向けてごみ捨てボタンを押せばパカッとフタが開きごみが落ちます。

　手元には運転モードの切り替えボタン、ハンドル部分にはごみの量をセンサーでとらえて、ごみがあると東京アラートよろしく赤く光るクリーンセンサーがついています。ハンドル手前の「ブラシライト」ボタンを押せばブラシの回転だけをオフにすることもできます。

　ノズルは親子ノズルといって、足でペダルを踏むだけですき間掃除用の子ノズルに切り替えられる便利仕様。ちょっとしたすき間掃除に使えます。

　ほかの付属ノズルには、ふとんやソファの掃除に使えるふとん清潔ノズル、家具の隙間掃除に使えるペタすき間ノズル、窓の桟の掃除に使えるすき間用ノズル、キャニスター式掃除機のようにホースを伸ばして掃除ができるロングホースがついてきます。

　使っていて便利だなと感じるのはどこにでもつっこめるペタすき間ノズル。先端にLEDがついておらず暗いところを照らせないのは若干惜しいですね。

　地味にいいのは充電用のスタンドにノズルをしまっておけること。使いたいときすぐ出せるのが便利です。

　量産試作機を数日間試した感想は、パワフルでも意外と疲れにくいところがいいなというものでした。理由は自走性がよく、左右に曲がりやすいから。

　パワー自慢の掃除機はモーターが重いぶん手元が重くなり、曲がるときよけいな力がかかるとめっちゃ疲れることがあるんですよね。手にかかる重さ（手元荷重）が少ないとうたっている掃除機も実際使うとハチャメチャ疲れるということがあるので好印象でした。

　ハンディ掃除機として使ったり、ちょっとでもヘッドを持ちあげようとしたときはかなりずっしりくるのですが、普通にフロアを掃除するぶんには問題なしでした。

　吸引力もスティック掃除機としては相当強く、特長にいつわりなく、ブラシに毛がからんでハサミを持ち出すことはありませんでした。あとはぜひねこちゃんと暮らすロングヘアの持ち主である飯島さんに試してもらいたいですな。しかし想定9万円前後、例の10万円が一発で溶けますね……。

書いた人──盛田 諒（Ryo Morita）

1983年生まれ。3歳児くんの保護者です。Facebookでおたより募集中。

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