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働く!おすすめ周辺機器レビュー 第8回

ULTRA PLUS「PTFGLB-27W」はゲームから在宅勤務までこなす

144Hz&WQHDゲーミングディスプレーが機能満載で5万円台

2020年06月30日 11時00分更新

文● 二瓶朗 編集●ASCII

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ディスプレーからの援護でゲームが上手くなる!?

 というわけで、机上へのセッティングを完了したら、仕事兼ゲーム用のメインマシンをHDMIで接続し、いくつかのゲームをプレイしてみた。

 PCゲームはこの自粛期間中にバトロワ系として「Call of Duty Warzone」「Fortnite」、まったり系として「Minecraft」「FINAL FANTASY XIV」(FF14)、そのほかに「BIOHAZARD RE:3」「Minecraft Dungeons」などをプレイしている筆者。これまではごく普通の23.8型のフルHD液晶ディスプレーを使ってきた。今回、この「PTFGLB-27W」を使ってみての感想をまとめていくが、多くのところは筆者の主観によるものが多いのは否めないので「あくまで個人の感想です」というところを念頭に置いておいていただければ幸いである。

そんなこんなで快適にゲームをプレイしている筆者(画面はイメージです)。高リフレッシュレートでヌルヌルがマシマシ状態でプレイするゲームはひと味違う。バトロワの勝率にも貢献する(はず)

 まず、今回プレイしたゲームにおいては、唯一FF14だけがウィンドウモードにしてアスペクト比を変更できたので、2560×1080ドットのような変則的なウィンドウサイズにすることで、ゲーム画面をワイド化してマップやメニューを空いたスペースに逃がすことで視野を広げたプレイが楽しめた。

こだわりなくても「ヌルヌル化」には感動!

 PCゲームにおいては解像度よりも、やはりリフレッシュレート144Hzの恩恵を強く感じた。これまでも、ゲームの設定上ではFPSを最大にしていたもののディスプレーのハードウェア的にその部分をカバーできるわけもないことは百も承知ではあり、別に激しいカクツキもないわけで、なんというかこう、特に何を感じるでもなくプレイしていた。

 しかしだ、今回「PTFGLB-27W」を試用してみたところ、まずは画面が「ヌルヌル」しているという感じが非常に強かった。繰り返すが、別に従来のディスプレーで「カクカク」と感じていたわけではない。しかしディスプレーをつなぎ替えただけで「ヌルヌル」なのだ。

 画面の上下左右へのスクロールはもちろんだが、自キャラ敵キャラの動きが明らかにスムースに見える。「Call of Duty Warzone」や「Fortnite」のようなバトロワ系ゲームにおいては、敵キャラの視認がよくなり、エイムの精度も上がったような気がした。

 「オーバードライブ機能」「Blur Free機能」については、画面に残るブレ(残像)が減った気がしないでもないが、動きの激しいゲームのプレイ中ではそこまでハッキリと感じる余裕がないというのが実情だろう。なお、「Blur Free機能」を有効にすると、画面が若干暗めになる仕様は覚えておきたい。

 とはいえ、アクション要素の高い動画や、スポーツ中継の動画を数本再生しながら「Blur Free機能」のオンオフを繰り返してみると、やや残像に違いがあるような……と、それほど動画ツウでもない筆者にもその効果がじわりと感じられた。

こちらも目に優しい「フリッカー削減機能」のイメージ図。この図ほど体感することはまずないが、意識下でのフリッカーは眼に大きな負担を与えるという。それが軽減されるだけで疲れ目を防げるのだからありがたい

 逆に、ゲームのサポート機能として意外なほど有効だったのは「Dark Field Brightening機能」だ。「BIOHAZARD RE:3」は初期設定でプレイすると、「演出上暗めなシーン(のはず)」が真っ暗になってしまい、暗闇に何かが潜んでいる恐怖は確かに感じられる反面、本当に部屋の様子がうかがえないので、ゲームとしては本末転倒感が漂う。

 小心者の筆者はデフォルト設定を変更し、できる限り明るくしてプレイに臨んでいたのだが、「Dark Field Brightening機能」を有効にすることで、これが適切に解決する。露骨に暗がりが明るくなるというわけではないが、ある程度明暗差があるシーンならば、真っ暗な部分が薄明るくなって様子を判別できるようになり、「BIOHAZARD RE:3」の場合は部屋の片隅にいるゾンビにも対処しやすくなるという具合だ。

ヌルヌル感は最大60fpsの初期型PS4でもインパクト大!

 「PTFGLB-27W」にはPS4も接続してみた。筆者のPS4は最初期型のため、スペック的にWQHDやリフレッシュレート144Hzの恩恵は得られない、得られなくて当然、と思っていた。だがしかし! まずWQHDについては、確かに恩恵こそないもののデメリットもなかった。画面サイズは「PTFGLB-27W」側で補正されていると思われるのだが、特に設定することなくフルHD画質が拡大表示された。にじみやボケといった悪印象はなく、ごく普通にプレイできた。

 確かに初代PS4は最大60fpsまでしか対応していないが、このディスプレーだと理由はわからないが、ここまでヌルヌルするのか、と実感した次第だ。PCゲームで得られたヌルヌルマシマシ感よりもインパクトは大きく感じた。

 それから未だにPS4でプレイし続けている「Fallout 76」については、HDRに対応していたため、ゲーム側と「PTFGLB-27W」側で適切に設定したところ、背景や建物、アイテムやキャラなどなどの色彩にメリハリが生まれ、よりリアルな場末感が漂うようになった。ゲームのテーマにあるポストアポカリプス感が倍増したのだ。

 HDR対応タイトルならばぜひ機能を有効にするべきであろう。HDR対応の動画については、筆者の目で見た感じでも確実に画面のメリハリが違う印象を受けた。特に3DCGアニメーション動画だと、人工的なライティングのためか効果がわかりやすく感じた。

WQHD+27インチの文字サイズが(筆者的に)最高!

 そして最後に(最後に回していいのかという気もするが)、ゲーム以外の普段使いにおける「PTFGLB-27W」の使い勝手について。

 まず純粋にフルHDよりもWQHDの画面は広く使えて便利だ。27インチディスプレーのWQHD解像度が個人的に非常に好み、ということもある。前述したように普段は23.8インチフルHDのディスプレーを使ってゲーム以外に執筆にも使っているが、この環境でのWindows 10のデフォルト表示サイズが、執筆を含めた各種の操作にちょうど塩梅がいい。

当然仕事もする筆者なのだが、原稿やら資料やらのウィンドウを複数開いて使える広さのWQHD液晶が塩梅いい。仕事のスピードにも貢献する(はず)

 「PTFGLB-27W」の場合、絶対的な文字サイズなどが23.8インチフルHDのときと比べて大きく差異がない。27インチ・4K(3840×2160ドット)というディスプレーをいくつか試用したことがあるが、これだと文字サイズなどがちんまりし過ぎて筆者の目にはツラい。

 もちろん液晶のサイズを大きくすればいい話ではあるが、ワークデスク上に置くディスプレーがあまりに大き過ぎるのは現実的ではないというものだ。またWindowsのディスプレー設定で表示サイズを拡大すればいい、と言われるかもしれないが、ドットバイドットになっていない表示はそれはそれで納得いかない、というものだ。だからこそ、27インチ・WQHDというサイズ感が少なくとも自分にとってはちょうどいいと感じるのだ。

 ついでに健康サポート面について。ゲームに加えゲーム以外でも長時間ディスプレーを見続けることの多い筆者なので、とりあえずブルーライトリデューサー機能を試してみた。有効にすることで確かに画面から感じるある種の「まぶしさ」が軽減した気がする。長時間の作業でも眼が疲れにくい感はある。

 しかし、やはり青色光をカットしているだけあって画面の色味が全般的に若干黄ばんだ感じになる。原稿執筆時のブルーライトカットは有効だと思われるが、ゲームプレイや写真の選別、編集といった作業においてこの機能を利用するのはあまり得策ではないだろう。

目に優しい「ブルーライトリデューサー機能」のイメージ図。若干画面の色味が変わってしまうのは致し方ないところか

ゲームは当然! 在宅勤務で光る、豊富な支援機能

 ゲーミング向けディスプレー「PTFGLB-27W」を試用した筆者が最も実感できたのは、高リフレッシュレート144Hzのメリットだ。これこそ「使えばわかる」というものであり、筆者は「PTFGLB-27W」を使ったゲームプレイにおいて、ギリギリ紙一重の攻防をモノにすることが多くなった(ような気がする)。

 27インチでWQHDという高解像度については、ゲームはもちろん一般的なPC作業においても活躍することだろう。最近では在宅勤務を積極的に選ぶ風潮にもなりつつあるから、自宅の限られた空間で十分なPC作業スペースを得られる「PTFGLB-27W」のサイズ感は歓迎できる。ブルーライトカットなどの疲れ目に配慮した機能もありがたいというものだ。

 「PTFGLB-27W」は、ゲーミングならではの豊富な機能を搭載しているが、それらの豊富な機能はゲームプレイ以外にもさまざまな恩恵をもたらしてくれる。ゲーミングディスプレーは自分には過剰かな……と思うような人でも、実際に使ってみればその包容力を実感できることだろう。そして機能豊富・高性能ながら実売価格は5万円台と、決して手の届かない価格設定ではない。ゲーマーはもちろんだが、PC作業メインでゲームはちょこっと、というようなユーザーにも広くおすすめできるディスプレーと言えるだろう。

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