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単年度でなく数年後も対応できる「GIGAスクール構想」実現を、低価格の10ギガ製品や無線LAN製品、長期保証で支援

「学校現場が本当に求めるのは“10ギガ”スクール構想」ネットギア杉田代表

2020年06月09日 08時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

提供: ネットギア

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 文部科学省が2019年度から推進する「GIGAスクール構想」は、全国の小/中/高等学校などにおいて「児童生徒向けの1人1台端末(PCやタブレット)」と「高速大容量の通信ネットワーク(インターネット接続や校内LAN)」を一体整備することを目指した施策だ。デジタル教科書/教材の活用、双方向遠隔授業、さらには学習データ収集/分析による「個別最適化された学び」の実現までを目指すという。

 しかし、ネットギアジャパン代表の杉田哲也氏は、数年後の教育現場ニーズや技術進化スピードを考えると、現在進められている校内ネットワーク基盤の構築にはいくつかの懸念点があると指摘し、今のタイミングでよく検討すべきだと訴える。どういった課題があるのか、またネットギアはそれをどう解消するのか、杉田氏に詳しく聞いた。

ネットギアジャパン 代表者の杉田哲也氏

「GIGAスクール構想」実現の基盤となる校内LAN構築事業がスタート

 前述したとおり、文科省のGIGAスクール構想における取り組みの1つが、全国の学校における「高速大容量の通信環境」の整備だ。各自治体が負担する整備費用の半額を補助することで、これまで立ち後れてきた学校のネットワーク環境整備を一気に加速させる狙いがある。同構想のロードマップを見ると、今年度(2020年度)中に公立小・中学校の約8割と公立の全高等学校で、ネットワーク環境の整備を終える計画だ。

 ロードマップでは、ネットワークや1人1台端末の環境整備と並行して、段階的に「デジタル教科書」や教材動画コンテンツの導入拡大、プログラミング教育の充実なども進める計画が示されている。さらに、将来的には1人1台の端末から収集した個々人の学習データを収集/分析することで「個別最適化された学び」の実現も視野に入れているという。

GIGAスクール構想の実現ロードマップ(文科省資料から主要項目を抜粋)

 このロードマップに沿って、今後数年間で教育現場のデジタル活用が急速に推進されることを考えると、その実現の前提となる高速大容量の通信ネットワーク、特に校内LAN環境整備の担う役割は大きい。さらに同構想では予期していなかったことだが、新型コロナウイルスの感染拡大によって遠隔授業/オンライン教育の必要性も広く認識されるようになり、学校のネットワーク整備はさらに重要度を増している。

 ちなみに、GIGAスクール構想の“GIGA”は通信速度(Gbps:ギガビット/秒)のギガではなく、「Global and Innovation Gateway for All」の頭文字をつなげたものだ。ここに「for All」とあるとおり、従来のような自治体間の“教育IT格差”をなくし、さらに特別な支援を必要とする児童生徒も含めて「全国一律に公平な学びの環境を実現すること」も重要な目標として掲げている。

文科省が考える校内LAN標準仕様は“将来の10G化”を前提とした1Gネットワーク

 学校のネットワーク環境整備で重要なポイントとなるのが、校内LANの構築である。特に「1人1台端末」実現のため、すべての生徒が端末を同時接続してもスムーズに授業や学習が進められる、快適かつ信頼性の高い校内LAN(無線LAN環境)が求められている。その指針となるモデルとして、文科省では昨年12月に「GIGAスクール構想の実現標準仕様書」を公開した。

 実際の校内LAN仕様は、各自治体の方針や各学校の規模、導入済みの既存設備などにより異なるため、同仕様書はあくまでも“参考モデル”という位置づけだ。ただし、その中でも文科省側から特に指定していることがある。それは「将来的な10ギガビットネットワーク(10Gネットワーク)移行に対応したネットワークを構築すること」である。

 同仕様書では、校内LANの基幹ネットワーク部分では原則として、10ギガビットネットワーク(10GBASE-T)に対応する「カテゴリ6A以上のLANケーブル」を指定するよう記している。別の説明資料でも、「本事業では費用対効果を考慮し、LANケーブルは原則10Gbps対応、ネットワーク機器は1Gbps対応を想定しています」と明記している。

 つまり文科省の考えは、現時点では高価な10Gネットワーク機器(スイッチ)ではなく1G機器を標準として校内LANを構築するものの、敷設工事に大きなコスト(人件費)と時間がかかるLANケーブルだけは10G対応にしておき、将来的な10Gネットワークへのアップグレードに備えるというものだ。

Wi-Fi 6普及など数年後までを見通すと「本当は10Gネットワークがないといけない」

 文科省の考えも、それはそれで合理的かもしれない。しかし杉田氏は、「実際に学校現場の方とお話しすると『いまのタイミングで10Gネットワークを入れておきたい』という声が多い」と語る。つまり、文科省と学校現場の間で意識にギャップがあるのではないかという指摘だ。

 「わたし自身も、本来ならば10Gネットワークが教育現場にないといけないと考えています。ただし現場の方は、10Gだと予算総額が高くなり申請が通らないので『あきらめて1Gにする』といった反応です」

 杉田氏は、今後数年間の変化を考えると、現在のタイミングで校内LAN全体(あるいは大部分)を10Gネットワーク化しておくべき理由があると説明する。たとえば、わずか1~2年後には、学校のような高密度端末環境に強いWi-Fi 6(802.11ax)方式のアクセスポイントが普及し始めることになる。

 「すでにパソコンやタブレットの端末側では11ax対応が始まっています。数年後には学校向け(法人向け)11ax対応アクセスポイントも普及価格帯になり、現場でも導入したいという声が上がるでしょう。そのとき、エッジスイッチが1Gであればアクセスポイントとの接続帯域が足りず、その能力を十分に発揮できません」

 また、文科省のロードマップに沿って教育のデジタル化が加速していけば、学校現場のネットワーク利用もより高度なものに進化していくはずだ。たとえば4Kの高精細な学習コンテンツを使いたい、学校同士をつないで双方向の遠隔授業をしたい、AR/VRを用いた体感型の授業を展開したいといったニーズも、そう遠くない将来には生まれてくるだろう。現時点で想定している「1人1台端末」だけでなく、センシングデバイスなど、より多くの端末が校内LANに接続される可能性も高い。数年後の学校現場まで想定したゆとりのあるネットワークインフラでなければ、そうした進化の足を引っ張ってしまいかねない。

 「もちろん予算の単年度主義があるのはわかりますが、『今年度の』端末台数やユースケースだけを考えて校内LANを構築してよいのだろうかと、危惧を感じます。デジタル教育の進化、IT技術の進化に現場が取り残されないように、必要に応じてすぐにアップグレードできるようなネットワークを考え、構築しておくべきでしょう」

高信頼/低価格の製品、長期無償保証で市場をリードしてきたネットギアの強み

 杉田氏がこう発言する背景には、ネットギアがこれまで長年にわたり10Gネットワーク市場をリードしてきたという強い自負がある。

 ネットギアでは、高信頼かつ低価格の10Gネットワーク製品の開発と販売に早期から注力してきた。そのため、現在では非常に幅広い10Gスイッチ製品ポートフォリオを取りそろえている。

 たとえば、フル10Gの多ポートスイッチはもとより、11acや11axのアクセスポイント収容に適したアップリンク10G/ダウンリンクマルチギガ(5G/2.5G/1G)のPoE/PoE+スイッチもある。高度な管理機能を有するフルマネージスイッチ、コストパフォーマンスの高いスマートスイッチやアンマネージプラススイッチも10G対応製品としてラインアップしており、導入するネットワークの規模や用途、予算に合わせて最適な10G対応スイッチを選べることが1つめの強みだ。

ネットギアの10ギガ(10GBASE-T)スイッチ製品ポートフォリオは多様なポート数/PpE/管理機能に対応したモデルを揃えており、ネットワーク規模や用途に応じた提案が可能だ(写真はフルマネージスイッチのM4300シリーズ)

 そして、ネットギアの10G対応スイッチはコストパフォーマンスが高い。たとえば、文科省の説明資料にはネットワーク構成とコストの例(適正積算事例)が掲載されているが、これをネットギア製品で構成し直すだけで大幅なコストダウンが見込める。同じ予算内で、数年先も見越した“フル10G構成”や“11axアクセスポイント対応構成”の校内LANも検討できるはずだ。

文科省が示す適正積算事例(文科省資料より抜粋)と、ネットギア製品による同構成の価格例(2020年6月時点の市場実勢価格、税込)

 しかもネットギアの法人向けスイッチでは、製品価格に「リミテッドライフタイム保証」まで含まれている。リミテッドライフタイム保証とは、その製品シリーズが販売されている間は無期限でハードウェア保証、つまり故障時の無償交換対応が受けられる仕組みだ。将来的に製品シリーズが販売終了となった場合も、そこから5年間は保証が継続される。

※注:さらにフルマネージスイッチ製品は「ライフタイム保証」となっており、販売終了後も無期限でハードウェア保証を行う。そのほか、無線LANアクセスポイントとInsightアプリ&クラウドスイッチはすべて5年間のハードウェア保証が付属。

 「つまりネットギアのスイッチなら、数年後にスイッチが故障したとしても無償交換が受けられ、新たに予算を取らなくて済むのです。これまで故障のつど相見積もりを取ったり、煩雑な予算申請の手続きを行ったりしててきた学校現場の方には、とても喜ばれるポイントですね」

 ちなみに文科省では、次年度以降の保守費用など(ランニングコスト)は補助金の対象外としている。ここでも、リミテッドライフタイム保証/ライフタイム保証が付属するネットギア製品の優位性があるだろう。

 気になる実績はどうなのか。実はエッジスイッチとアクセスポイントを中心に、ネットギアの法人向け製品は国内の学校や大学、自治体などでも多数の導入実績を持つ。

 「名前は出せないのですが、自治体のお客様でネットギア製品を長年ご利用いただいているケースは多くあります。とりわけ『お金の使い方に厳しい』自治体さんが多いかもしれませんが(笑)、直接お話しさせていただくと製品も価格も魅力的だと言っていただけますし、ご導入いただいたあとの継続率も高いと思います」

豊富な10Gスイッチポートフォリオの例。学校のコアスイッチに適したフルマネージL3スイッチ M4300-8X8F、スマートスイッチ XS712T

11ac/11axアクセスポイント収容に適した、コストパフォーマンスの高いアップリンク10G/ダウンリンクマルチギガ/PoE+対応スマートスイッチも(MS510TXPPS3300-28X-PoE+

都市と地方の“教育IT格差”を防ぎたい、もうひとつの課題と取り組み

 杉田氏はもうひとつ、特に地方の学校におけるIT/ネットワークの環境の先進化をネットギアとして支援していきたいと強調した。前述したように、GIGAスクール構想では「全国一律のIT環境整備」を目標に掲げるが、現実には地域格差が生まれてしまう懸念があるという。

 「わたし自身が人口5万人ほどの地方出身という理由もあるのですが、国内での“IT格差”がそのまま“教育格差”につながってはいけないと強く思っています。本来は地方だからこそ、ITやネットワークを充実させることのメリットは大きいはず。しかし、大手インテグレーターは小さな地方の案件まで手が回らず、今のままでは格差が生じてしまいかねないと懸念しています」

 そこで、GIGAスクール構想の実現で困っている地方自治体は、気軽にネットギアまで相談や問い合わせをしてほしいと語る。そうしたアクションを受け、その地方をカバーする販売店と一緒になって最適な提案をしたいと考えるからだ。

 さらに、これから学校/文教市場への販売を広げたいと考えている地方の販売店にも、ぜひネットギアに問い合わせてほしいと呼びかける。ネットギア製品は設定が簡単で使いやすく、また全国の販売店に対する丁寧な技術サポートも行ってきた。ネットワーク構築/運用ビジネスへの参入ハードルを下げられると考えている。

 「ネットギアでは創業当初からSMB市場(中堅中小企業向け市場、250~500名規模)にフォーカスして製品を開発しており、コンシューマー向け製品も提供していますから、『使いやすさ』については大きなアピールポイントです。さらに、スマホアプリで設定/管理できるInsight製品もラインアップしています。これから学校のネットワーク構築を手がけるという販売店の方も、しっかり技術サポートできますから、ぜひお問い合わせをいただけたらと思います」

■2020年9月末まで、10Gスイッチ、PoE+スイッチ、
■アクセスポイントを大幅割引のキャンペーン実施中

 ネットギアジャパンでは2020年6月5日~9月25日の期間中、10GスイッチやPoE+スイッチ、無線LANアクセスポイントの主要モデルを特別価格で提供するキャンペーンを実施中だ。たとえば標準価格22万円の10GスマートスイッチXS712Tが特別価格11万8000円(51%オフ)など、大幅な割引率が特徴だ。

 ★詳細はこちら(プレスリリース)

■自治体・学校・販売店様からのお問い合わせ先:

ネットギアジャパン 営業部
電話:03-3538-2600(平日9~17時)
メール:CBUJapanSales@netgear.com
お問い合せフォーム:https://www.netgear.jp/supportInfo/Contact/

(提供:ネットギア)

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