Nutanixが構築/運用/監視するDRaaS、ワンクリックのシンプルさと大きなコスト削減効果が特徴
Nutanix、シンプルですぐに使えるクラウドDR「Xi Leap」国内提供開始
2020年06月02日 11時00分更新
ニュータニックス・ジャパン(Nutanix)は2020年6月2日、クラウドDRサービスの「Xi Leap(ザイリープ)」の国内提供開始を発表した。オンプレミスにあるNutanix環境と同じソフトウェアプラットフォームを、Nutanixが構築/運用/監視するサービス。
自社専用DRサイトの構築と比べて大幅なTCO削減になるのに加えて、Nutanixプラットフォームにあらかじめ組み込まれているため、管理ツール「Prism Central」上の簡単な操作だけで保護の開始やフェイルオーバー/フェイルバックが実行できるシンプルさを実現している。
Nutanixではこれまで、北米や英国のデータセンターでXi Leapサービスを提供してきたが、今回、アジア地域で初めてとなる日本データセンター(西日本リージョン)からのサービス提供を開始した。Nutanix AHV、VMware ESXのどちらの仮想マシンでも保護対象にできる(クラウド側ではAHV仮想マシンとして稼働する)。
Xi Leapの特徴はシンプルさと手軽さだ。あらかじめNutanixプラットフォームにネイティブで組み込まれているため、別途レプリケーション用ソフトウェアなどを用意する必要がない。Prism上で「Xiアカウント作成」「VM単位のレプリケーションポリシー設定」「リカバリプラン(起動順序設定)」の3ステップを実行するだけで、すぐにワークロードの保護を開始できる。
利用を開始すると、オンプレミスのNutanix環境から自動的にワークロードの設定情報がXi Leap側にコピーされ、これに基づいてリカバリ時のIPアドレス設定やセキュリティポリシー適用なども自動的に行われる。
また、フェイルオーバー/フェイルバックはワンクリックで実行できるようになっており、システム無停止でのテスト実行が可能。テスト時に使う検証用リソースもサブスクリプション価格に含まれる。また、オンプレミス環境とXi Leapとの接続はインターネットVPNまたはDirect Connect(専用線接続)が利用でき、Direct Connectの場合にはXi Leapから回線事業者接続ポイントへの接続費用が別途必要となる。
Xi Leapの環境はNutanixエンジニアが常時モニタリングを行っており、たとえば顧客環境のスナップショットが一定の時間内に届いていないといった問題が発生した場合は、顧客への通知や問題解決を図る。またユニークな特徴として、目標復旧時間(RTO)と目標復旧時点(RPO)の両方でSLAを定義している。
サービス価格は、オンプレミスのNutanixクラスタ単位の価格モデル(クラスタプライシング)と、仮想マシン単位のモデル(仮想マシンプライシング)の2種類が用意されている。
クラスタプライシングの場合、32コア/メモリ256GB搭載クラスタを保護対象とする場合で、希望小売価格が月額20万円から。ここには、Xi Leap上で合計12vCPU/メモリ20GB/400GBストレージまでのライブ仮想マシン3台を常時起動できる権利が含まれる。また仮想マシンプライシングは、2vCPU/メモリ4GBの仮想マシンを保護対象とする場合で月額8000円からとなっている。
低コストでの利用も可能なことから、「これまでコスト面の問題でDRには手が届かず、バックアップのみを行っていたような用途にもDRの幅を広げられる可能性がある」(マーケティング統括本部 プロダクト・マーケティング・マネージャー 三好哲生氏)とコメントしている。