バーチャル背景の使用と
デスクトップ全体の画面共有は高負荷
Zoomの場合、ある程度負荷傾向が追いやすい。タスクマネージャーだけでなく、設定>統計情報に進むと、使用帯域幅やビデオ・オーディオの送受信状況を確認できる。Core i7-10710U搭載機の場合は、画面共有は状況次第だが、おおむね問題ない。ただファンの回転数は上がりっぱなしだった。また挙動を見ていると、GPUをそれほど使用していない。画面共有時にはGPU使用率が高まるアプリケーションが多いのだが、ちょっと意外だ。
Zoomは自分だけでなく、参加者の状況によっても負荷が変化する。自分の映像を参加者が大きく見ている場合、その操作に合わせてサムネイル向けの解像度から、長辺640pxや1280pxの出力に変化する(Webカメラの性能により変化する)。
フレームレートについては、10~30fps間で変動。これも負荷だけでなく、ビデオや画面キャプチャー先が動いていない場合はフレームレートを積極的に下げていく。もちろん、オーディオの場合も同様になるが、人数が増えるほど負荷が増えていく様子はない。
というようにスマートなのだが、よくよく把握しようとすると面倒極まりない仕様だ。なお後述する他のサービスもZoomのような挙動をしているのだが、細かくは追いにくい。
バーチャル背景をオンにして、3人で会議をしてみた場合で見ると、CPU使用率25%前後になった。これはビデオと音声のみの状態で、バーチャル背景をオフにした場合は15%前後に落ち着いた。
では画面共有はどうだろうか。長辺800px程度のウィンドウを取り込む場合は、要素次第だが、CPU使用率35%前後になる。動く要素がないものであれば、ファンはうるさいが処理がもたつくことはない。
セミナーや授業ではよく、デスクトップ全体をキャプチャーするケースがある。この場合はCPU使用率50%以上になりがちだ。
Core i7-10710U搭載機の場合で見ると、Zoomをシングルタスク的に運用するのであれば不自由は少ないが、バックグラウンドでなにか作業をするとなった場合は、なるべく最小化しておき、サブモニターに逃がしておくのが妥当なところだろうか。
またホスト向きな環境とはいえず、デスクトップPCや15.6型の高性能ノートPCを視野に入れたほうがいいだろう。
ではいよいよ、主要なビデオ会議サービスでのCPU使用率をチェックしていこう。