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3月20日発売の新機種、フィボナッチ数の配列パターンで“いい高域”

ハイコスパなスマホゲーマー向けイヤホン登場、動画やゲームに最適な高級イヤホン「AZEL」を聴く

2020年03月23日 17時00分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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高域や低域が少し強調されつつも、クリアで色付けの少ないサウンド

 AZELが目指しているのは、スマホゲームやストリーミングなど、ライトな再生機でもしっかりとした再生ができることだ。つまり、高級オーディオ機器に比べて、出力や音質が落ちてしまう再生機器、質の良くない音源ソースを念頭に置きつつ、その成分を再生時に補っておこうというものだ。それは音作りにも反映されていて、低域と高域が少し強調されたチューニングがなされている。

 スマホゲームに向いた音作りと言っても、もちろん普通に音楽を聴くイヤホンとして楽しむことができる。外観の良さに劣らず、音質面もなかなか優れている。能率はダイナミックイヤホンとしては一般的な範囲なので、スマホ再生時に音量が取りにくいことはないと思う。

 音は明瞭感が高くクリアで、低価格のイヤホンにありがちな曇った感じは少ない。おそらくケーブルも外観以上に良い品質なのだと思う。

 高域は鮮明感が高くシャープで、やや粗さはあるが、痛みを感じるようなきつさが少ない点はいい。低域はかなりたっぷりとした量感があり、図太く少し誇張された低音が楽しめる。リズムを刻む音の歯切れがよいので、テンポのよい音楽のノリをよく伝えると思う。

 いわばドンシャリ傾向の音ではあるが、音の品質が良いので、その特徴をロックやポップに向いたイヤホンとして楽しむことができる。

 中音域はすっきりとして聴きやすい。低域が大きいためにボーカルはやや引っ込み気味だが、明瞭感があるので声自体は通って聞こえる。またこの価格としては残響音とか細かな音をよく拾うほうなので基本性能も悪くない。不要な色付けも少なく、金属筐体の採用がよく効いているところだと思う。

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