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目指すはSAO! VRアクションゲーム「ソード・オブ・ガルガンチュア」開発のよむネコにインタビュー

2020年03月06日 11時00分更新

文● 高橋佑司 編集● ASCII

提供: HTC

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――ユーザーからの要望で最も多いものはどんなものになりますでしょうか?

新氏:多種多様な要望がありますね。2019年の12月に実施した大型アップデート「テサラクト・アビス」も、ユーザーからのニーズに合わせて作ったものです。2019年の6月にリリースしてから、どのようなアップデートをしていけばいいかユーザーからの声を伺ったんですが、その中で最も多かったのが、「自分たちの成長要素」を入れてほしいというものでした。

 それをもとに、年末までに作れる要素は何があるのか社内で議論したところ、ダンジョンの階層を上がっていく中で、武器などを獲得して成長していける機能を主軸にしたゲームモードを作ろうということになりました。マルチプレイのVR剣劇アクションで、これだけ長く遊べるゲームというのはあまりなかったので、ユーザーからの評価もよく、国外からも高い評価をいただけました。

「テサラクト・アビス」でのアドベンチャーモードは101階層まであるので、それなりに長くプレイする必要があり、一般的には2時間から3時間、すごく強い人でも40~50分かかります。VRのゲームは、1プレイが短くなければいけないというのが定説になっていますが、うちのユーザーはそれだけの長い時間でも普通に遊んでいる人がすごく多いですね。

 なので「VRだから短い時間しかプレイできない」というのは正しくなく、ユーザーのニーズに沿ったコンテンツであれば、今までのゲームと同じ感覚で普通にプレイできるものだと思っています。


――現在対応していないもので、今後「こういったものをやってみたい」といったものはありますか?

新氏:現在「ソード・オブ・ガルガンチュア」はボスが1体だけなので、もう少し増やしてほしいという声があります。また、もう少し本格的なダンジョンを実装してほしいという意見もよくいただくので、その辺りは対応したいと考えています。


――「デュエル・オブ・ガルガンチュア」については、出展したイベントなどでのユーザーの反応はいかがでしたか?

新氏:「デュエル・オブ・ガルガンチュア」に関しては、開発のコンセプトが少し異なっていて、「物理挙動をできるだけ正確にシミュレーションする」というゲームシステムになっています。

 なので最初のうちはゲームの動きと自分の感覚が合わない場合も多いのですが、プレイしているうちにゲーム空間内の挙動が馴染んできて、緊迫した対戦格闘的な動きを極められるようなゲームとして作っています。

 最初は感覚がつかめず「よくわからない」といった感想を頂くのですが、一度VR空間での感覚が自分に馴染むと、どのように攻め込めばいいのか、どのように切り返せばいいのかなどの戦略性が一気に見えてきて、「すごく面白い」というように変わってくるという方が多くいらっしゃいます。


――「デュエル・オブ・ガルガンチュア」には、ゲーム内にスタミナの概念があるんですよね。

新氏:そうですね。適当に振り回しているとスタミナが切れて、敵にダメージを与えられなくなってしまうので、チャンスまでスタミナを溜めておいて、敵の動きを読んで一気に畳みかける、というのが大事ですね。


――プレイヤーのリアルなスタミナも大事ですよね(笑)。

新氏:そうですね(笑)。「ソード・オブ・ガルガンチュア」でも相当体力は使うゲームなので、「デュエル・オブ・ガルガンチュア」はスポーツチャンバラの未来形みたいなイメージになるかもしれません。

――動きやすさを考えれば、「デュエル・オブ・ガルガンチュア」はケーブルがないVRハードウェアの方が有利になるようなこともあるんでしょうか?

新氏:現状ではプロトタイプの段階なので、どちらが有利かといったところまでは分かっていないですね。


――演算処理の上では、一体型のVRハードウェアでは処理が間に合わないといったことなどはありますか?

新氏:それに関しては、多分大丈夫だと思います。


――なるほど。「デュエル・オブ・ガルガンチュア」については、やはり近接武器だけで開発していく予定なのですか?

新氏:近接武器だけですね。現在は長さの違う武器が4種類と盾があり、持っている武器に応じて強みや弱みが出てくるようになっています。


――やはり、長い武器は振るのが遅かったりといったところですか?

新氏:そうです。ただ一撃のダメージが大きく、相手に当たると体力を大きく削れます。


――大きい剣を振っていても、プレイヤー側はリアルの重さを感じていないので、振りが遅かったりすると感覚のズレが発生しそうですね。

新氏:最初は確かに違和感を感じるんですが、人間の脳はすぐにそのズレを補正し始めるんです。慣れてくると、その剣の振る速度に合わせて現実の振る速度も遅くなるなど、体の動かし方が変わってくるので面白いですね。

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