Googleアシスタントでは、個人情報保護を意識してか
端末内で完結する部分での進化をアピール
今回もう1つの新機能として紹介されたのが、オンデバイスで動作するGoogleアシスタントがさらに進化したという点。こちらもPixel 4向けに順次提供される。
Googleアシスタントは、スマートフォン向けの音声アシスタントで、Pixel 4では画面下部から斜め上にスワイプするなどして起動して利用できる。2019年にはより自然な新しい合成音声(日本語は2種類)が追加されたほか、Googleアシスタントから起動する「通訳モード」の提供も開始された。
ビジネス向けでは、29言語をリアルタイムに翻訳してくれ、店員と客などのコミュニケーションをサポートする。国内でもパイロットプログラムが開始されており、東京・渋谷区の観光案内所に設置されている。「多くの外国人のコミニュケーション需要が高まる時期」(同社ソフトウェア エンジニア・池田大介氏)を目安に開発中だという。
一般のスマートフォンユーザー向けの通訳モードは、Googleアシスタント対応のAndroid、iOS端末で利用可能。44言語に対応し、会話によってはスマートリプライ機能が自動的に返信案を表示してくれる。
今回新たに追加されるのが、「今まで以上にOSやアプリと統合された」(池田氏)というもので、スマートフォン内のアプリの起動、サイトの表示、設定の表示、アラームの設定といった操作となる。これらの操作は英語版以外では初めての提供になるという。
新しいGoogleアシスタントは、端末のみで音声処理を完結するオンデバイスの強化が図られている。Googleアシスタントは長年の音声認識、自然言語理解といった研究の積み重ねで実現しているが、さらに巨大な言語モデルをコンパクト化する技術の進歩によって、一部の機能はサーバーではなくスマートフォン内で処理できるようになったとする。
これにクラウド技術を組み合わせて、オンデバイスとクラウドのハイブリッドによって、従来よりも高速にGoogleアシスタントの処理が可能になったそうだ。
同社では、新しいGoogleアシスタントをまずはPixel 4向けに提供し、その後旧モデルや他社デバイス向けに提供するかどうかを検討するとしている。