新たな計画を思いついたら、すぐに散財するのが筆者のスタイルです(汗)。その物欲が「ムダ遣い」になるのか、「価値ある投資」になるのかは神様のみが知るところなのですが…。
さて、2020年の新たな目標を「配信ビデオを4K化する!…かも」と何げに決意した筆者です。あとに「…かも」と弱気なフレーズがついているのは、「4Kビデオ」って、けっこう奥が深いんです。たとえば、ビデオカメラは何を選んだら良いのか?から始まり、4K動画編集は快適なのか?アップロード先が4Kに対応しているか…、などの問題。さらに、ユーザーが快適に視聴できるデータサイズにできるかとか、クリアすべきハードルはたくさんあります。
ビデオカメラはFDR-AX700を選択
大事なことなので繰り返しますが、新たな計画を思いついたら、すぐに散財するのが筆者のスタイル(汗)。カメラはソニー 4Kビデオカメラ Handycam FDR-AX700を選びました。価格は20万円弱と、やや高めかもしれませんが、1型CMOSセンサーで映像が明るく、きれいに撮影できること。イマイチな筆者のマジックでもカメラがいいと、少しましに見えるかも…という理由もあります。いままでHandycam HDR AX2000を使っていたので、操作もそれほど困らないだろうというわけです。
進化したSDカードに浦島太郎のように…
以前のAX2000には、Class4以上のSD/SDHC/SDXCが必要で、PCでの読み込みを考慮して上位のClass10を選んでいました。メーカーには多少の気をつかいましたが…。
ところが、4K撮影用のFDR-AX700では、取扱説明書によると対応SDカードは「U3」以上(4K 100Mbps撮影の場合)と記載されています。
「Class」とか「U」、さらに「V90」なる新規格も登場しているSDカード。僕も今回の4K化をめざして調べてみました。
まずSDカードの種類。これは容量によって種類が変わります。「SD」は2GBまで、「SDHC」は32GB、「SDXC」は2TBまでです。512GBのタイプを見かけた事がありますが、「SD」とだけ記載されているものや「SDXC」と記載されているなど、はっきりと名称が決まっていない感じ…。
注意すべきは「最大書き込み速度」。写真のSDカードは「300MB/s」と記載されていますが、これはおそらくUHS-IIのインターフェイスに対応した機器の場合。ただし、カメラが対応してない場合でも、PCで読み込むカードリーダーがUHS-IIに対応していれば高速でPCやHDに読み/書きができます。撮影後にバックアップを取るケースでは便利かもしれません。
SD Speed classの記載は現在Class 10(最低転送速度10MB/s以上)を超えた表現がないため、次のUHS Speedの方が参考になります。
UHS Speedは最低保証速度を表し、「U1」が最低保証速度10MB/秒、「U3」が最低保証速度30MB/秒だそう(SDアソシエーションのサイトから https://www.sdcard.org/jp/developers/overview/speed_class/ )。
写真のSDカードには記載されていませんが、他にも「V6」~「V90」などのVideo Class speedという新規格も登場しています。
つまり、FDR-AX700で4K動画(3840x2160 30p/60i)を撮影するには、UHS Speed「U3」または、Video Class speed「V30」を選べば大丈夫ということになります。
SDカード購入のキモ どのブランドをどこで買うか?
筆者は、写真にあるように「サンディスク SDXCメモリカード 128GB Class10 UHS-II SDSDXPK-128G-JNJIP」を購入。これ、ネットショップでも2万円前後、量販店だと3万円前後もします(汗)。筆者はヨドバシカメラでカメラ同時購入30%オフだったので2万円弱で買うことができました。
「V30」「U3」クラスがネットショップなら2500円前後で買えるのに、どうして、ほぼ8倍も価格差がある同カードを選んだのか。理由は転送速度が3倍以上速く、同ブランドは永久保証だから。ただし、永久保証は国内販売正規品である必要があり、国内で購入しても並行輸入品なら保証対象外なのです。
コワいことに、ノンブランド品をラベルを張り替えた偽物だけでなく、容量を偽装したパチモンも流通していることがブログやレビューでも報告されています。正規品とほぼ同じ価格の偽物もあるようで、高いから正規品とは限らないのがメンドーなところです。
というわけで、通い慣れたヨドバシカメラの店頭で国内正規品を購入。とはいっても「4K化計画」のゴール、物欲の道のりはまだまだ遠いのではありますが…。
前田知洋(まえだ ともひろ)
東京電機大学卒。卒業論文は人工知能(エキスパートシステム)。少人数の観客に対して至近距離で演じる“クロースアップ・マジシャン”の一人者。プライムタイムの特別番組をはじめ、100以上のテレビ番組やTVCMに出演。LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)グループ企業から、ブランド・アンバサダーに任命されたほか、歴代の総理大臣をはじめ、各国大使、財界人にマジックを披露。海外での出演も多く、英国チャールズ皇太子もメンバーである The Magic Circle Londonのゴールドスターメンバー。
著書に『知的な距離感』(かんき出版)、『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版社)、『芸術を創る脳』(共著、東京大学出版会)、『新入社員に贈る一冊』(共著、日本経団連出版)ほかがある。
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