エデュケーション@プログラミング+ ― 第23回
SDLアプリコンテスト2019最終審査会・授賞式が開催
JINS MEMEと連携し、安全運転を支援するアプリ「優良ドライバーチェッカー」がグランプリ!
2019年11月23日 09時00分更新
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クルマ・バイクとスマホを連携させ、車載機(カーナビ)からスマホアプリを安全に操作できるようにする国際標準規格「SDL」(Smart Device Link:スマートデバイスリンク)。このSDLに対応するアプリを広く募集するコンテスト、「スマートフォンとクルマをなかよくする SDLアプリコンテスト2019」の最終審査会・授賞式が、2019年11月22日に、東京・表参道のナビタイムジャパン本社1階セミナールームで開催された。
グランプリは賞金50万円+電動バイク!
このコンテストは、より多くの開発者にSDL対応アプリを開発してもらうことを目的に、SDLコンソーシアム日本分科会の協力を得て実施するもので、今回が2回目の開催となる。
最終審査会では、一次選考を通過した10作品の開発者が、それぞれ5分間のプレゼンを行った。そして審査員長の暦本純一氏(東京大学大学院 情報学環教授)のほか、川田十夢氏(AR三兄弟長男)、鈴木朋子氏(ITジャーナリスト)、山本昭雄氏(トヨタ自動車 ITS・コネクティッド統括部長)の3名の審査員が作品を審査。
その結果、ビジュアルプログラミング言語「Scratch」にSDLにつなげる仕組みを用意し、Scratch上でSDLアプリを開発できるようにする「SDLratch」、Spotifyのストリーミング再生を利用し、地図上の特定の場所に楽曲を設置してシェアできるようにする「シェアレコ」、急ブレーキが多い地点といったSDLからの運転情報と、ドライバーの「いいね」「悪いね」という判断を地図上にマッピングして、道を評価する「ミチログ」の3作品が、特別賞(副賞として賞金10万円)を受賞した。
そして、栄えあるグランプリには、SDLによる車両情報と、メガネ型IoTデバイス「JINS MEME」で検出した巻き込み確認などの動作情報を合わせて運転レベルを評価し、安全運転を支援するアプリ「優良ドライバーチェッカー」が選出された。グランプリには、副賞として賞金50万円と、ヤマハの電動バイク「E-Vino」が贈られた。
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このアプリでは、例えば左折の際は、SDLによってブレーキやハンドル操作などの情報を取得する。そして左のサイドミラーや後方を目視で確認しているかをJINS MEMEで検知して、運連レベルを判断。運転者に情報をフィードバックする。アイトラックを利用したことに加え、ガイドしてくれるキャラクターの面白さ、将来性も評価されて、今回のグランプリ受賞となった。
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グランプリとなったアプリ「優良ドライバーチェッカー」を制作した開発わかばマークさん |
運転中のスマホ保持の厳罰化を受け、実社会への展開が進むSDL
最終審査会では、審査員長の暦本純一氏が、「前回に比べてレベルが上がっている。社会問題、クルマの課題に向き合いながら、面白さをちゃんと追求しているところに感銘を受けました」と総評を語った。
12月1日には改正された道路交通法により、運転中のスマートフォン保持の罰金が普通車では1万8,000円に、また“交通の危険”を生じさせた場合は6点減点(免許停止)、さらには「1年以下の懲役または30万円以下の罰金」と、大幅に厳罰化される。そういった背景に応じて、今年はSDL対応のLINEカーナビが発表され、全グレードSDL対応の新型カローラも発売された。SDLの実装は着実に進んでいる。
本最終審査会の詳細なレポートは、後日掲載する。

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