バッファローは、10GbE(10ギガビットイーサネット)、Wi-Fi CERTIFIED 6(IEEE802.11ax、以下11ax)対応の無線LANルーター「WXR-5950AX12」を9月4日に発表、10月11日より販売を開始した。同社より実機を借用したので、本製品のスペック、セットアップ方法、気になる実際の通信速度などについてレビューしていこう。
11ac対応モデルの約3.1倍に相当する約3.7Gbpsの通信速度を実測
Wi-Fi 6(11ax)は、通信速度を向上、安定性を高めた新しいWi-Fi規格だ。通信帯域の幅を広げる「ワイドバンド(160MHzチャネル)対応」、10bitのデータを転送可能な「1024QAM(Quadrature Amplitude Modulation)」、通信帯域を分割して複数端末との同時通信を可能にする「OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)」、複数アンテナを使って複数端末と同時通信する「MU-MIMO(Multi User - Multiple Input Multiple Output)」などで通信速度を高速化。また端末のバッテリー消費を抑える「TWT(Target Wake Time)」などの機能が実装されている。
WXR-5950AX12よりも前にもWi-Fi 6対応無線LANルーターが他社から発売されていたが、そのいずれもドラフト対応。WXR-5950AX12は、家庭用としては初めてWi-Fi 6対応のクライアントととの相互接続性の不安を払拭したWi-Fi CERTIFIED 6(以下、Wi-Fi 6)認定を取得した製品だ。
WXR-5950AX12はメインプロセッサーに64ビット高性能CPU(2.2GHz、クアッドコア)を採用し、帯域幅(80MHz/160MHz)の異なる端末に対してパフォーマンスを最適化する独自アンテナ「デュアルスタックダイポールアンテナ」を採用することで、Wi-Fi 6(11ax)のパフォーマンス(5GHz/8ストリーム/4803Mbps、2.4GHz/4ストリーム/1147Mbps ※理論値)を安定的に発揮するという。
バッファローによれば、11acに対応した従来の最上位モデル「WXR-2533DHP2」の約1.2Gbpsの、約3.1倍に相当する約3.7Gbpsの通信速度を実測したのとのことだ。
最大10Gbpsに対応するLANポート、INTERNETポートを装備
WXR-5950AX12の借用機のパッケージには、スタンド、ACアダプター、電源ケーブル、LANケーブル(2m)が同梱されていた。今回バッファローより量産同等品を借用しており、製品版にはこれに加えて、取扱説明書と保証書が付属している。
本体のサイズは幅300×奥行き75×高さ195mm(アンテナおよび突起部除く)、重量は1580g(本体のみ)。標準カラーはチタニウムグレー1色だが、クリアブラックのトップパネルとリアパネル、ゴールドのブランドロゴを採用したチタニウムグレー×クリアブラックのLaunch Editionが台数限定で用意されている。ただしLaunch Editionはすでに完売している(10月21日時点)。
無線LANインターフェースは5GHz帯がIEEE 802.11ax:4803Mbps (80MHz 8×8、160MHz 4×4)、IEEE 802.11ac:3466Mbps (80MHz 8×8)、IEEE 802.11n:1000Mbps (40MHz 4×4)、IEEE 802.11a:54Mbps。
2.4GHz帯がIEEE 802.11ax:1147Mbps (40MHz 4×4)、IEEE 802.11n : 1000Mbps (40MHz 4×4)、IEEE 802.11g:54Mbps、IEEE 802.11b:11Mbps、有線LANインターフェースはLANポートが最大10Gbps×1、最大1Gbps×3、INTERNETポートが最大10Gbps×1を搭載している。またストレージを接続するためのUSB 3.1 Type-A Gen1端子も用意されている。