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末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢 第234回

超縦長スマホが話題の“Androidの父” しかし彼の疑惑に向けられた目は厳しい

2019年10月20日 10時00分更新

文● 末岡洋子 編集● ASCII編集部

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ルービン氏の評判はそもそもあまり良くない?

 この動きは、会社が製品を作成して提供するだけでなく、その行動に関する重要性、社会的責任に対する目が厳しくなっていることを示しているように思える。かつて、中国で製品を生産するアップルやナイキなどの企業の労働環境が持ち上がったことがあるが、社内のセクハラやパワハラに対しても目が向いているのだろう。特に、西海岸ではLGBTQなど性が関係した問題への関心は高い。

 それにしてもNew York Timesの記事からは、大学生がスタートしたグーグルの放漫さが伺える。それがグーグルの技術革新につながっているとも言えるが、一方でグーグルの規模や影響力を考えると“大人になる”必要もあるだろう。

 CEOを務めるSundar Pichai氏は、この記事が出た後に従業員向けのメールで、グーグルがこの2年で48人の社員をセクハラで解雇させたが、誰も退職金を受け取っていないと記しているそうだ(なお、2013年にAndroidとChromeが統合された際にルービン氏ではなくPichai氏が率いることになったが、記事では(ルービン氏が)「権力闘争に敗れた」とあった。ルービン氏はその後Google Xに異動となったが、そのときPage CEOは”アンディ、もっとムーンショットを頼む”と記していたのに個人的に違和感を感じていた)。

 ルービン氏は、Googleをやめた後に自身が立ち上げたベンチャーキャピタル、Playground Global(EssentialはPlaygroundのインキュベーションの1つ)から外れていたことも明らかになっている。本人もそのことを認めており、グーグルを辞めたことや離婚がまつわる周囲の反応からタスクにフォーカスできなくなったと記している。なお、ルービン氏はPlayground Globalの退職でも900万ドルの退職金を受け取るらしいという報道もあるが、そもそもルービン氏の資金だった可能性もある。

 ちなみに、あるシリコンバレーのガジェット専門ジャーナリストによると、「アンディについていい噂は聞かない。彼を好きな人はいないんじゃないか」という。Android Policeに従うメディアが出てくる可能性は低そうだが、この判断は良いものとして受け入れられるのではないか、とのこと。

 なお、Android Policeの編集長は、Essentialからのアクセスを拒否するというツイートをしてすぐに、ルービン氏が自分をブロックしたことも報告している。


筆者紹介──末岡洋子


フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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