伝統的セオリーをホットクックで再現
もうひとつの茹でセオリー「皮付きのまま鍋に入れ、水から茹で始めて沸騰する前に上げる」。これは、低温調理で野菜がうまくなる理屈と同じではないかと想像した。つまり、沸点以下の温度で加熱している時間が長い。
低温調理が野菜にも有効なのは、デンプンを糖に変える酵素が60度くらいから働きはじめ、85度くらいで働かなくなる。その間の温度で長く加熱してやれば、野菜はおいしくなるらしいのだ。
ただ、これを火にかけた鍋でやろうとすると、なかなか大変。鍋の前にけっこうな時間立っていなければならないし、うっかり忘れてゴボゴボ沸騰させては、文字どおり水の泡だ。
そこで我が家の秘密兵器、シャープのヘルシオ「ホットクック」の低温調理モードを使うことにした。加熱する温度と時間を設定して、スタートボタンを押すだけ。加熱が終わったら「できあがり!」と、鍋が大きな声で呼んでくれるから大丈夫。
ただ我が家のホットクックは小型の「KN-HW16D」で、鍋の内径は実測18cmほど。トウモロコシがギリギリ入らない。皮付きで茹でようとすると頭を切らざるを得ず、すると皮がバラバラと緩んでしまう。
低温調理は浸水時間が長いので、皮の代わりをするシールドがないとうまくいかないはず。そこで皮を外したトウモロコシを二つ折りにし、前回の実験でもっとも結果が良かった真空パックで試すことにした。