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デジタル絵画のアートセラピーで、クリエイティブな心療内科を実現

2019年10月11日 20時00分更新

文● MOVIEW 清水 編集●ASCII

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タブレットだからわかりやすく、デジタルだからこそのメリットがある

――アートセラピーでは実際にどのようなことをされているのでしょうか

院長 医学博士 細川大雅氏

細川氏:当院でのアートセラピーは、メンバー一人一人にクリエイティブなことをしていただき、それを通して生きがいや自分の力を知ってもらうという活動をしています。

――アートセラピーを行なうことによる効果はどのようなことがありますか?

細川氏:思春期の発達障害のメンバーが通っているわけですが、こうした方は薬を飲むだけで、自信がついたり、生きがいを見つけられるわけではありません。そうしたときにアートセラピーで、自分の力を見つけて、アートを通して自分はこんなことができるとか、人と違う表現ができるということで自信を持ってもらえるということがあります。

――レイトレックタブを使ってデジタル絵画を始めたきっかけはなんでしょう

緒方氏:私がやりたかったということがあるのですが、タブレットを使って描けば、いろいろな人に発信するようなことができるのではないかと考えました。最初は私物の板タブでパソコンにつなげてやってみたのですが、画面と描いてる手元が一致しないことが多くて、とっつきにくい部分がありました。それで液晶タブレットやスマートフォンなどいろいろ検討してみたところ、レイトレックタブがスペック的にも十分ですし、メンバーも使いやすい、さらにちょうどいい価格帯ということでサードウェーブさんにご協力いただいて使用することになりました。

――レイトレックタブだとペイントソフトも入ってますし絵を描くという点ではいいですよね

医師 緒方優氏

緒方氏:そうですね。ペイントソフトが入っているというのも大きな要素ですね。最初は起動方法などで戸惑うメンバーもいましたが、基本はWindowsの操作なので、Windowsに慣れていればユーザーインターフェイスも使いやすいですし、キャンバスを開いたらその場ですぐ始められるということで、普段アナログの絵を描いてる人でもシームレスにデジタルに移行できるというのがいいですね。

――アートセラピーということでメンタル面やケアという効果などはありますか?

細川氏:自分が描いた絵を発信できることで、たとえばLINEスタンプを作ったら、自分が作ったものが使われるわけです。そうするとコミュニケーションにもつながります。 また、アートのいいところは、みんなが違うものが作れることです。勉強ではいい人と悪い人という区別しかできませんが、アートは人それぞれの持ち味があって、それがいいですね。それぞれが病気や特性を持っていますが、自分はこれでいいんだと思えることにつながります。

緒方氏:これまでのアートセラピーは心理士と一対一で面接しながら絵を描いて、心理的なことが変わるといった療法でしたが、それに加えて生きがいややりたいことをやっているということで、有意義なことをやっている感覚や、自分の強みを見つけることができます。それが対外的に発信しやすいデジタルだとよりできるようになります。

――タブレットを導入して変わったことはありますか?

緒方氏:導入前は絵を完成させてもクリニックに置いておくとか、家に持ち帰るくらいしか選択肢がなかったのですが、デジタルにすることでそれを発信できるというのが大きいですね。タブレットはクラウドでパソコンにつながっているので、レイトレックタブで描いた絵をタワー型のパソコンで取り出してPhotoshopやIllustratorで加工するといったことも簡単にできます。

細川氏:板タブでやっていたときは、やっぱりデジタルは難しいねという意見が多く、私の年では無理というメンバーもいたのですが、レイトレックタブではみんな普通に使っています。

サードウェーブ 営業統括本部 法人営業本部 営業2課 部長 田中基文氏

田中氏:レイトレックタブ以外でAdobeのソフトが動くパソコンも一緒に使っていただいてますが、やはりタブレットはわかりやすいですね。さらにIllustratorなどで高めていくこともできますし、そういう可能性を先生に賛同していただきました。描いた絵でアニメを作ったり、共同作業もしやすいという点はデジタルだからこそということもありますね。

――レイトレックタブの新しい取り組みにもなりますね

田中氏:ストレスの多い世の中ですし、精神的な病気などの患者も増えてるので、何かできないか、力になれないかと考えていたところ、このお話しをいただいて、いろいろな意味で協力させていただきました。やはり発信できるという点がいいですし、そういった形でレイトレックタブを使っていただけてうれしいです。

――ありがとうございました。

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