2018年開催のグーグルの開発者会議「Google I/O」で発表し、Android OSに追加された機能「Digital Wellbeing」。実際のところ、どれぐらいのユーザーが有意義に活用できているだろうか? 7月23日〜25日まで、Digital Wellbeingについて考えるワークショップが、グーグル主催で開催された。出席したのは、アジア太平洋地域のジャーナリストやインフルエンサーたち。
彼らとともに、Digital Wellbeingについて考え、実践した模様をレポートする。
Digital Wellbeingってなに?
Digital Wellbeingという言葉を見聞きしても、英語話者ではないと「Wellbeing」という言葉に、ピンとこないかもしれない。日本語にすると「幸福、健康、福利、快適な状態」などが当てはまり、意訳すると「テジタルとの快適な状態」などに当たるだろう。
テクノロジーとの関係をさまざまな人に問いかけた、グーグル制作の動画
日本では「スマホ中毒」「デジタル・デトックス」などの言葉をよく見聞きするが、Digital Wellbeingは「生活から、デジタルやテクノロジー関連を一切遮断する」という、強い意味ではないという。どちらかというと、デジタルやテクノロジーとの付き合い方を意識し、日常生活が名実ともに快適に過ごせるように、「各自にあったバランスのよい関係を築こう」という考えのようだ。
Digital Wellbeingのワークショップで、スピーカーとして登壇したPhone Life BalanceのCEO Georgina Powell氏によると、彼女が生活しているイギリスでは、メディテーションが「自分と向き合う取り組み」として普及していると話した。そのような中で、数年前にアーリーアダプターから「デジタルやテクノロジーとの付き合い方が、ホントにこのままでいいのか?」と問題定義が始まり、現在は一般に浸透しているという。
グーグルのワークショップで「スマホをしまって」と言われる驚き
IT関連企業に限らず、昨今の発表会やカンファレンスに参加すると、情報を多くの人に知らせるようにと、ハッシュタグを告知され、SNSに写真やコメントをできる限り多く投稿するように即される――こんな生活に、記者は慣れていた。同じくワークショップに参加したインフルエンサーたちは、自身の数十万近いフォロワーに向けて日常生活を切り売りするかのごとく、常に何かしらの情報を発信している生活を送っているという。
そんな四六時中、SNSやデジタルデバイスに接している参加者たちに、ワークショップの司会者が開口一番に放った言葉が「この箱の中に、皆さんのスマートフォンやデジタルデバイスを入れてください」であった。
参加者一同で顔を見合わせ「えっ、シェアしなくていいの!? グーグルのイベントに参加していることをフォロワーに伝えなくていいの!?」と、戸惑うばかり。参加者の行動を見直すことから、本ワークショップは開始した。