このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

Core i5-8400とGeForce GTX 1050 Tiを搭載

高性能デスク向けCPUなど充実スペックが魅力の高コスパ15.6型ノートPC

2019年06月18日 09時00分更新

文● 宮里圭介 編集●八尋/ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

「LEVEL-15FX090-i5-LXSX [Windows 10 Home]」

 コストパフォーマンスに優れ、エントリー向けのゲーミングノートパソコンとして魅力的な「LEVEL-15FX090-i5-LXSX [Windows 10 Home]」。前回はゲーミング性能について検証してみたが、デスクトップCPUを搭載していることもあり、CPUの実力と熱の問題が気になるところだ。

 そこで今回はCPU性能を中心に、一般用途のPCとしての実力をチェックしてみた。

デスクトップCPUによる高い性能と充実したスペックが魅力

 まずは基本的なスペックから。CPUにCore i5-8400、メモリー8GB、15.6インチ(1920×1080ドット)のディスプレーを搭載したノートパソコンで、ストレージは標準で512GB SSD、しかもNVMe対応の高速なモデルというのが魅力の1台となっている。ノート向けではなくデスクトップ向けのCPUを搭載しているというのが特長で、その分高い性能が期待できる。

試用機の主なスペック
機種名 LEVEL-15FX090-i5-LXSX [Windows 10 Home]
CPU Core i5-8400(2.8GHz、6コア/6スレッド)
グラフィックス GeForce GTX 1050 Ti(4GB GDDR5)
メモリー 8GB
ストレージ 500GB SSD(M.2接続/NVMe対応)
ディスプレー 15.6型(1920×1080ドット)、ノングレア
内蔵ドライブ
通信規格 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 5.0
インターフェース USB 3.1端子×2、USB 3.1(Type-C)端子、USB 2.0端子、HDMI端子、mini DisplayPort、ヘッドフォン/スピーカー出力端子、SDカードスロット
サイズ/重量 およそ幅378×奥行252×高さ36mm/約2.36kg
OS Windows 10 Home(64bit)

 CPUの詳細を「CPU-Z」を使ってみてみよう。このCPUは6コア/6スレッドで、ベースクロック2.8GHz、オーバークロックじの最大クロックが4GHzというものだ。ノート向けではCore i7でも4コア/8スレッドということが多いため、実コアを6つ搭載しているという点で有利。また、動作クロックも高く設定されているため、さらに上の性能を引き出せる。

デスクトップではミドルクラスという位置づけのCore i5-8400だが、性能的にはノートPCのハイエンドに匹敵するほどの実力がある

 実際どのくらいの性能があるのかを、「CINEBENCH R15」と「CINEBENCH R20」を使って調べてみよう。どちらもCGレンダリング速度からCPU性能を調べるベンチマークソフトだが、CINEBENCH R20のほうがデータが大きく、より負荷が重たいという差がある。

「CINEBENCH R15」の結果。CPUのスコアは920cbとデスクトップに搭載している場合と比べ、若干低めとなっている

「CINEBENCH R20」の結果。2184cbというCPUのスコアを見てわかる通り、同R15とは単純な比較はできない別のスコアだ

 この数値だけ見せられても性能がよくわからないため、過去のデータから比較用にいくつか数値を引用しよう。Core i5-8400を搭載したデスクトップの場合、CINEBENCH R15のスコアは976cb前後。これと比べてしまうと数値は若干低くなっているものの、冷却性能に限界があるノートパソコンでのスコアと考えれば十分だ。また、ノート向けのCPUの性能と比べてみると、ハイエンドノートで搭載されることの多いCore i7-8565Uでも763cbに過ぎず、デスクトップCPUの強さがよくわかる結果となった。

 CINEBENCH R20に関しては過去データが少ないため比較が難しいが、同じくCore i7-8565Uを搭載したノートパソコンのスコアは1479cbとなっていた。LEVEL-15FX090-i5-LXSXが搭載するCore i5-8400では2184cbをマークしているので、大きな性能差があるのは一目瞭然だ。エントリークラスのゲーミングノートだが、CPU性能ではハイエンドクラスの性能があるといっても過言ではない。

 GPUはゲームにしか使わないといった印象が強いが、用途は限られてしまうものの、動画編集や写真現像、画像処理といったソフトで活用できる。効果は設定やデータによって大きく変わるが、CPUだけで行なうよりも確実に速くなるのがメリットだ。また、GPUはハードウェアエンコード機能を内蔵しているため、これを利用すれば高速な動画変換も可能となる。せっかくGPUが搭載されているのだから、積極的に利用したいところだ。

「TMPGEnc Video Mastering Works 7」の環境設定画面。「NVIDIA CUDAの設定」という項目からCUDAの仕様をチェックすることで、GPUを使った処理が可能となる

 続いてストレージの性能を見てみよう。ひと口にNVMe対応のSSDといっても、SATA接続とあまり速度が変わらないものまであるため、実際どのくらいの速度が出るのか気になるところ。そこで、定番となる「CrystalDiskMark」を使って速度を調べてみた。

CrystalDiskMarkによるSSD速度のテスト。シーケンシャル性能を見ると、リード2993MB/秒、ライト1540MB/秒とNVMe対応らしい高速な結果となっていた

 結果は見ての通りで、シーケンシャルリードで3000MB/秒近くまで出るという高速なものが採用されていた。ライトは1540MB/秒とリードと比べれば遅いものの、SATA接続では600MB/秒あたりで頭打ちとなるだけに、それと比べれば2.5倍以上も速い。コスパ重視のノートパソコンに搭載されているSSDとしては、満足できる性能だ。

 コスパ重視のモデルだと価格のためにスペックが削られていることも多いのだが、LEVEL-15FX090-i5-LXSX はそういった点がない。強いていうならメモリーが8GBという点が少し気になるくらいだが、メモリーは後から増設しやすいパーツだけに、必要になったときに強化してやればいいだろう。

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ