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盛田 諒の「ほぼほぼ育児」第6回

イヤイヤ期はすごい

2019年05月17日 09時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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 盛田 諒です、2歳児くんの保護者をしています。2歳児といえばそうイヤイヤ期。魔の2歳児なんて物騒な言葉もありますが、「やだ!」「こっちやりたいの!」と言って親に逆らってでも自分を通そうとする第一次反抗期です。

 パジャマを着替えようとすれば「いやなの、これ着てるの」、外に出かけようとすれば「いやなの、まだ遊んでんの」、保育室への道を歩いていくと「そっちはいやなの、こっち行きたいの」とイヤ充な日々を送っています。

 言葉でいやだというだけではなく、手足をばたばた激しく動かして、「動かないぞ」という意思をあらわすためか地面にべたりと寝そべって、ときに2つを組み合わせて全力で「NO」を表現しています。ある種ロックを感じます。

●イヤイヤ期は独立期

 ただ一方、イヤイヤ期というのはイヤイヤといわれている大人側の見方で、子どもからすれば自分の気持ちを行動で伝え、初めての自己主張ができるようになる「独立期」です。親から自立して生きていく、独立に向けた第一歩と見ることもできそうです。

 独立の兆しが見えたのは1歳9ヵ月ごろのことでした。

 おでかけの帰り道、いつも後ろにくっついて一緒に歩いていたのがふっと道を曲がり、そのまま歩いていったことがありました。驚いて「おうち帰るよ」と言うと「いやあ、だ」と言いました。そのときはすぐに戻ってきて、一緒に手をつないで帰りましたが、あのときが始まりだと思っています。

 また、この時期は親からすれば「やらない理由があること」を教える第一歩にもなりそうです。

●「やらない理由」を教える第一歩?

 たとえば2歳児くんは最近「見てー」と言いながらちんちんを出して爆笑するという放送禁止のネタを得意として、公共の場でも開陳しようとします。これはどうすべきかと悩んでいたところ、保育士さんが「(おしっこが出たら)ぬれちゃうからしまっておこうね」と真剣に伝えて、しまってもらっているという話を聞き、なるほどと感心しました。気持ちを伝えることが大切そうです。

 まあ家で同じように注意をしてもちんちんをしまうことはなかったのですが、折りにふれて「赤ちゃんが食べちゃうから、しまっておこうね」などと言って、おもちゃを片づけている姿を目にするようになりました。家に赤ちゃんはいないので理屈としてはわかっていないようなのですが、保育室で言われたことを行動とセットで口ぐせとしておぼえているようで、あらためて感心しました。

 やがて4歳ごろになると、前頭前野が発達して「してはいけないこと」をがまんできるようになるとされています。それまでに「こうだからこうしよう」という言葉を口ぐせにしていれば、行動の切り替えも理解がしやすそうです。

●成長は嬉しさと寂しさのくりかえし

 イヤイヤ期というと「大変だ」「厄介だ」というネガティブなイメージが先立ち、ネットで調べても「対策」「解決」などの文言が並びます。実際に大変なことは否定はしませんが、「子どもがしっかり成長し、自分でできること・やりたいことが増えていく時期なんだ」というポジティブな方向でとらえると「イヤイヤ期はすごい」と感心します。

 イヤイヤ期もそうですが、子どもの成長はいつか親のもとから去っていく兆しを含んでいて、いつも大変さと嬉しさと寂しさが混じっています。自分の親も、そのまた親も、みんなこんな気持ちだったのかと思うと、人類史はこのくりかえしだったのかもしれないなという気持ちになりました。

 あっまたちんちん出してるな!みんなも出したくなるからしまっておきなさい!盛田 諒でした。





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