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さとうなおきの「週刊アジュール」 第87回

Windows Virtual Desktopがパブリックプレビューに

Azure ML、IoT Edgeがアップデート、NVIDIA GTCで多数のAzure新発表

2019年04月18日 07時00分更新

文● 佐藤直生 編集 ● 羽野/TECH.ASCII.jp

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 こんにちは、さとうなおきです。「週刊アジュール」では、2019年3月17日~2019年3月23日の1週間に発表されたMicrosoft Azureの新機能から、筆者の独断と偏見で選んだトピックについて紹介していきます。

Azure Machine Learning:NVIDIA RAPIDS

 3月17日~21日に開催されたNVIDIA GPU Technology Conference(GTC)2019で、NVIDIAに関連するいくつかの発表がありました。

 Azure Machine Learning(Azure ML)は、機械学習の開発と実行のためのプラットフォームを提供します。Azure Machine Learningには、Azure Machine Learning StudioAzure Machine Learningサービスという2つのサービスがあります。

 Azure Machine Learningサービスが、NVIDIA GPUで従来型の機械学習パイプラインを高速化するソフトウェアライブラリ「NVIDIA RAPIDS」をサポートしました。

NVIDIA RAPIDSによるAzure Machine Learningサービスのパフォーマンス向上

Azure IoT Edge:NVIDIA DeepStream

 Azure IoT Edgeは、分析やビジネスロジックをクラウド側ではなくエッジ側で実行できるようにするサービスです。

 インテリジェントなビデオ分析をエッジで実行し、カメラからの大容量のビデオデータを小容量のテレメトリに変換できるようになりました。このエッジのワークロードは、Azure IoT Edgeによってローカルで管理され、カメラストリームの処理にはNVIDIA DeepStreamが使われます。これによって、リアルタイムで処理できるようになり、ユーザーのコンピューティングコストも削減できます。

Azure IoT EdgeとNVIDIA DeepStream

ONNX Runtime:NVIDIA TensorRT実行プロバイダー

 Open Neural Network Exchange(ONNX)は、機械学習モデルのためのオープンフォーマットです。2018年12月のConnect 2018カンファレンスで、ONNXモデルのための推論エンジン「ONNX Runtime」がオープンソースになっていました

 今回、ONNX Runtimeで、NVIDIA TensorRT実行プロバイダーのプレビューが、オープン ソースで公開されました。これによって、ONNXフォーマットの深層学習モデルの推論が高速化されます。

ONNX RuntimeのNVIDIA TensorRT実行プロバイダー

Windows Virtual Desktop:パブリックプレビュー

 Windows Virtual Desktopは、Azure上で動作する仮想デスクトップサービスです。Windows Virtual Desktopは、マルチセッションのWindows 10、Office 365 ProPlusへの最適化をサポートする唯一のサービスです。

 2018年9月に発表されていたWindows Virtual Desktopが、パブリックプレビューになりました。

Windows Virtual Desktop

Azure Storage:Premium Blob Storage

 ストレージサービス「Azure Storage」の一機能「Azure Blob Storage」は、オブジェクトストレージサービスを提供します。

 Azure Blob Storageで、既存のホット、クール、アーカイブアクセス層に加えて、最上位の「Premiumアクセス層」(Premium Blob Storage)は、3月にパブリックプレビューになっていました

 今回、Premium Blob Storageが、東日本リージョンを含む一部のリージョンでGA(一般提供)になりました。

 Premium Blob Storageは、既存のアクセス層より高いスループット、応答時間を提供します。

Premium Blob Storageのパフォーマンス

Azure Backup:VM上のSQL Serverのバックアップ

 Azure Backupは、バックアップ/復元サービスです。

 2018年6月にパブリックプレビューになっていた、IaaSのAzure Virtual Machines上のSQL Serverのバックアップ機能が、GAになりました。

Azure BackupによるVM上のSQL Serverのバックアップ

Azure Monitor:可用性テスト

 Azure Monitorは、Azureにおけるフルスタックの監視サービスです。

 Azure Monitorの「可用性テスト」機能は、インターネットからアクセス可能なHTTP/HTTPSエンドポイントの可用性と応答性を監視できるサービスです。このサービスでは、世界中のポイントからアプリに一定間隔で要求を送信し、アプリが応答しない場合や応答が遅い場合にアラートが表示されます。

 3月末に、「可用性テスト」がアップデートされます。

  • 信頼性向上、誤検知の減少、キャパシティ増加
  • Azure Portal内のUIのアップデート
  • 送信元IPアドレスの変更

 詳細は、次のページをご覧ください。

Azure Monitor可用性テストの新しいUI

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