大手テック企業は十分な競争にさらされておらず、「市場リーダーによるいじめ戦術」を摘発する英国の新たな政府部門による新しい規則と規制に従わせるべきだ——。英国のデジタル競争専門家パネルが取りまとめた報告書はこう結論付けた。
オバマ前政権で顧問を務めたハーバード大学のジェイソン・ファーマン教授が率いる6カ月間にわたる調査の報告書は、人々が自分自身のデータをより自由に管理し、プラットホームの変更がより容易にできるようにしなければならず、また監督部門においては新たな「行動規範」が必要だと指摘している。英国の競争監督機関は合併を阻止するための権限を強化し、グーグルやフェイスブックに支配されるデジタル広告市場を調査すべきという結論を出した。
米国、英国の議員は、巨大テック企業による悪しき慣行の解決に向けて取り組んでいる。米大統領選への出馬を表明しているエリザベス・ウォーレンは先週、フェイスブックやアマゾンといった企業があまりに強力になっており、解体すべきときが来たと述べた。今回の報告書は、少し異なる取り組み方を示している(当然のことながら、英国は米国の大手企業に対してはるかに弱い力しか持ち合わせていないのだ)。
EU域内に限定すれば、EU一般データ保護規則(GDPR)を適切に実施することが、人々の懸念を緩和するのに大きな効果を出せる可能性があるという議論が存在する(たとえば、データ・ポータビリティについて)。