まだまだ混迷化が進む
日本のキャッシュレス決済とポイントサービス
本連載でも、日本のポイントカード武装や電子マネーの話にも何回か触れてきました。それとは別に、この話題は友人や出会う人に色々とお話をうかがうようにしています。
自分の近所のポイントカード事情を鑑みて、1種類のメインを決める方法、楽天経済圏に入る人、取りあえず全部集めて航空会社のマイルにつぎ込む人、そして買う店を決めないから一切集めない人、ポイント還元率(と年会費)でトクするクレジットカードを持つ人……。今のところ、だいたい5つのパターンに分かれています。
いずれのパターンにも、その行動を選ぶ理由の根底には「面倒くさい」という問題が隠れていますし、そう言われれば筆者もうなずかざるを得ません。「ポイントカードって財布がかさばる」「お会計がスマートじゃない」「ポイントカードの有無を聞かれる会話が無駄」「使える店かどうかがわからない」「オトクの価値が店によって違う」など……。
確かに、店頭に貼ってある利用できる決済の案内シールもどんどん巨大化し、そこに印刷されているロゴは小さくなっています。「ああ、いつものパターンね」と思っていたら、それでも自分が集めているポイントが使えなかった、なんてこともあるのです。
個人的には、ポンタが現状最もユーザーの利便性を考えているポイントカードだと思います。Apple PayにiDかQUICPay、Suicaのいずいれかをセットしておくと、iPhoneをかざして決済すると同時にポンタカードが読み込まれる仕組みになっています。すでに「かさばる」「会計のスマートさ」という問題は解消されています。しかしこれは意外と知られていなかったりしていて、Appleもポンタももうちょっと知ってもらう努力が必要かもしれません。

この連載の記事
-
第264回
スマホ
ライドシェアにシェアバイク、これからの都市交通に必要な真の乗り換え案内アプリとは? -
第263回
スマホ
Amazonが買収したスーパーマーケットで生じた変化 -
第262回
スマホ
日産「はたらくクルマ」でみたテクノロジーでの働き方改革 -
第261回
スマホ
WWDC19で感じたのは、体験をもとにアップルがサービスの整理整頓を進めているということ -
第260回
スマホ
LoTで、いかにして世界から探し物をゼロにできるか?:Tile CEOインタビュー -
第259回
スマホ
ファーウェイ問題で感じたテクノロジーと国家対立の憂鬱 -
第258回
スマホ
スマホでの注文が米国でのスタバの役割を変えた -
第257回
スマホ
10連休に試したい、ゆるやかなデジタルデトックス -
第256回
スマホ
人によって反応が異なるドコモの新料金プラン -
第255回
スマホ
「平成」と「令和」 新元号発表の瞬間の違い -
第254回
スマホ
Adobe Summitで語られたAdobe自身のビジネスや開発体制の変化 - この連載の一覧へ