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『アメリカン・スナイパー』『ハドソン川の奇跡』に続く6本目の快挙を達成

『運び屋』クリント・イーストウッド最新作 3つのポイントを見逃すな!

2019年03月10日 16時00分更新

文● 上代瑠偉

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2.イーストウッドが娘を出演させる理由

 今作でイーストウッドは実の娘アリソンに主人公の娘役を演じさせている。なぜ世界的な映画人であるイーストウッドがわざわざ娘を監督・主演作に出演させるのか? 疑問に思うかもしれない。

娘のアリソン・イーストウッド。

 だが、このような公私混同は今に始まったことではない。自身が主演・監督をした西部劇『アウトロー』で共演した俳優のソンドラ・ロック(2018年11月3日に死去)と不倫をし、『ダーティファイター』や『ダーティハリー4』などに出演させた。

 イーストウッドが初めてアカデミー賞の作品賞や監督賞などの4部門に輝いた「最後の西部劇」と銘打つ『許させざる者』での共演をきっかけに、俳優のフランシス・フィッシャーとも交際している。

息子で俳優のスコット・イーストウッド。

 今作で共演する娘のアリソンも『ブロンコ・ビリー』やなどに出演した経験がある。彼女は「俳優同士として父と組んだのは、11歳のときに『タイトロープ』で父の娘を演じたのが最後だったの。成長してからは父の監督作に出たけど、大人として父と共演するのはこれが初めてで、なんだか魔法みたいだった。父と共有できる貴重な経験になったわ」と語っている。

 イーストウッドが起用するのは娘アリソンだけではない。自分の監督作に息子でミュージシャンのカイルを4度も起用している。『硫黄島からの手紙』や『グラン・トリノ』はカイルの映画音楽である。

 今作のプレミアレポートには、息子で俳優のスコットも登場した。彼は最近では『ワイルド・スピード ICE BREAK』や『パシフィック・リム:アップライジング』などのヒット作にも出演している。もちろん、彼もイーストウッドの『父親たちの星条旗』や『グラン・トリノ』に出演経験がある。今作には一切登場していないが、公私混同は気にしない。さすがイーストウッド親子だ。

(次ページでは「イーストウッドの終活のような映画?」)

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