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Ryzen自作のシチュエーション別に3製品をピックアップ

コスパ重視でAMD Ryzenを組むならこれ!マザーボード3選

2019年03月09日 11時00分更新

文● 石川ひさよし

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質実剛健! 妥協は最小、性能は最大を目指す

MSI「B450 GAMING PLUS」

バックパネルの端子は基本に忠実。ただし、オーディオ入出力端子には金メッキを施すなど、ゲーミング向け機能に力を入れていることがうかがえる

電源回路はハイエンドクラスマザーボードと比べると少なめのフェーズ数

メイン側のx16スロットを金属カバーで補強。サブ側のx16スロットはアンカーを打ち込んでの補強

オーディオ回路はデジタル部分と分離された設計で、Realtek ALC892チップと日本ケミコン製コンデンサなどで構成する

 冒頭で説明したとおり、現在はシングルビデオカードで組むのがほとんどだ。ゲームのように、CPU性能は余すことなく力を引き出しつつ、本命はビデオカード側の性能となると、B450チップセット搭載マザーボードがよい。そこでこちらはMSIの「B450 GAMING PLUS」(実売価格:1万円前後)をオススメしたい。

 価格帯で言えば、B450マザーボード全体の真ん中より若干安い価格帯にB450 GAMING PLUSは位置する。B450マザーボード選びでのポイントは、フォームファクタやメモリスロット、M.2スロットなどの数、そしてゲーム用であればx16スロットの補強が挙げられる。中間ポジションのB450は、トガッたX470、シンプルなA320と比べると、幅広いニーズをカバーする必要があり、その分製品ごとの違いも大きい。

 B450 GAMING PLUSでポイントとなるのは、まずATXフォームファクタによる拡張性と、次にx16スロットの補強だ。フォームファクタについては、B450の場合、安価なものはA320の高機能版的な位置付けとなりmicroATXモデルが多い。microATXは小さいため、拡張スロットが少ないのだが、さらにメモリスロットが2本のものもある。とくにゲーム目的の場合、将来、より多くのメインメモリが必要となった際、4スロットなら追加も可能だが、2スロットだと交換になってしまう。拡張スロットの補強については、理由は先のX470マザーボードのところで説明したとおりビデオカードの重量に耐えるためで、本製品では「Steel Armor」という形で補強されている。このように、B450 GAMING PLUSは価格を抑えつつ、必要なところは省いていないため、一つ上の安心感、長期使用に耐えるスペックといった意味でコスパがよい。

 性能面で言えば、先のとおりX470と基本的に変わらない。CPU自体のオーバークロック機能もフル(「X」の付かないRyzenではXFR2 EnhancedとPBOが利用できない点に注意)に利用でき、倍率変更によるオーバークロックも可能だ。とはいえ、B450はよりコスパが重視されるため、VRMなど電源回路設計はややシンプル。特別なモデルというわけではない本製品の場合、倍率変更まではせず運用するのがよいだろう。

 ただ、シンプルではあるが本製品はゲーマー向けのモデルと位置付けられている。一つは「GAMING CERTIFIED」。eスポーツプレイヤーによって、1日24時間、オン/オフラインでのプレイテストを実施しているとのことだ。この点、耐久性に信頼がおける。また、オーディオ機能では「Audio Boost」として、3Dサラウンド機能の「Nahimic 3」を搭載するほか、左右チャンネルを独立回路とした設計、ノイズを抑制する設計、日本ケミコン製オーディオグレードコンデンサの採用といった特徴を有している。

 B450 GAMING PLUSは、基本機能をしっかりと押さえた上で、とくにゲーミング向けに機能を追加し、検証テストのお墨付きが付いたモデルだ。ATXフォームファクタのB450マザーでは最廉価クラスということもあり、コスパのよいゲーミングPCを目指す方に最適だ。

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