米国航空宇宙局(NASA)、イギリス気象庁、アメリカ海洋大気庁 (NOAA)が2月7日に公表した研究によると、2018年は1880年の記録開始以来、4番目に暖かい年だった。
NASAの研究では、2018年の地球全体の表面の温度は、1951~1980年の平均より0.83℃暖かかったことが分かった。この記録を上回ったのは2016、2017、2015年だけだった。データによれば、これまでの記録の中でもっとも暖かかった期間が過去5年間に集中しており、もっとも暑かった19年のうち18年は、2001年以降となっている。別の方法を用いたNOAAの研究の結果もこれに一致する。
1880年以降、地球の気温は約1℃上昇しており、人間が二酸化炭素やその他の温室効果ガスを大気中に排出していることがその主な原因となっている。「もはや、地球温暖化は先のことだというような状況を話しているときではありません。地球温暖化はここにあり、いま起きていることなのです」。分析を指揮したNASAグループの責任者、ギャビン・シュミット博士はニューヨーク・タイムズ紙にこう語った。
イギリス気象庁が2月6日に公表した別の報告も、2018年を4番目に暖かい年と記録している。さらに、地球の気温は今後5年間上昇し続け、産業革命前の気温を1.5℃以上上回る確率は10%だと予測した。
最近の気候に関するある衝撃的な報告は、猛暑、干ばつ、洪水、貧困を避けるためには、パリ協定で合意した2℃未満ではなく、1.5℃に地球温暖化を抑える必要があると警告している。この上限を超えないように必要な変革を緊急に実施するために、残された時間は12年しかないと報告書は結んでいる。