ドコモと横須賀市、京急電鉄が
スマートモビリティで連携協定を締結
横須賀市と京浜急行電鉄、ドコモは2019年1月24日、3者で「スマートモビリティ」と呼ばれるICT技術を活用した新しい交通インフラに関する連携協定を結ぶことを発表。同日に横須賀市の横須賀リサーチパーク(YRP)内でその締結式が実施された。
この協定は、横須賀市がYRPを中核として、スマートモビリティに関する産業を集積し、社会課題や地域活性化を推し進める「ヨコスカ×スマートモビリティ・チャレンジ」の第1弾として実施されるもの。YRPに研究所を構えるドコモと、横須賀市に公共交通を展開する京浜急行電鉄が連携することで、スマートモビリティを推進するのが狙いだ。
締結式に登壇した横須賀市長の上地克明氏は、ヨコスカ×スマートモビリティ・チャレンジを展開するに至った経緯について説明。横須賀市が人口40万を超える中核市である一方、地形上平たんな場所が少なく丘陵地に住宅地が多く存在しており、高齢化の進展によって移動が困難になる市民が増えている。また人口減少が急速に進んでいることから、現在は充実しているバスなどの公共交通機関が今後減少し、利便性が低くなることが予想されるという。
そうした移動や交通に関する課題を解決しつつ、横須賀市がもつ自動車産業や情報産業を生かし、産業振興に結び付けることを目的として開始したのが今回の取り組みになるとのこと。横須賀に縁の深い2社がもつスマートモビリティに関する取り組みを連携することで、都市交通にICTを活用した社会基盤作りや、実証実験のフィールド整備、人材の育成や確保などを推し進めたいとしている。
その具体的な取り組みのひとつとして、ドコモの「AI運行バス」を活用し、京急ストアや公共施設などを巡回するお買いもの送迎車の実証実験を、横須賀市内で2019年下期に開始するとしている。ちなみにAI運行バスとは運行予測技術を用いた乗合バスサービス「AI運行バス」を活用したもので、スマートフォンによるオンデマンド化と、AIによる移動需要に応じた最適ルートを導き出すなど運行の効率化を実現した、新しい公共交通サービスだ。