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Adrenalin 2019 Editionは機能が盛りだくさん!

Radeon SoftwareがVRなどのリモートプレイ対応と大幅に進化!

2019年01月21日 15時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトラ ハッチ

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PC用VRゲームもリモートできる!

 そしてリモートプレイは、PCのVRゲームを体験するのにも利用できる。OculusやVIVEなどの本格的PC用VRデバイスを買わなくてもいい……というのが謳い文句だが、今回の検証時点ではAMD Linkを利用したVRリモートプレイは茨の道だ。

 まず、VRを見るためのデバイスだが、単体VRデバイスとしては「VIVE Focus」、スマホを利用するなら「Daydream View」が必要となる。後者の場合必然的にAndroid端末一択、専用アプリ「AMD Radeon ReLive for VR」のインストールが必須になる。今回はAndroid 9対応端末「Pixel 3」でVRの動作を検証している。

 肝心のVRコンテンツはSteamVRを経由して供給される。当初Oculus GOもリモートVRプレイに対応と言われていたが、SteamVR必須がOculusストアのネックとなるため、Oculus GOでの対応は削除されている。

 また、リモートVRプレイはVIVEやRiftを置き換えられるものではない。ヘッドセットやコントローラーのトラッキング機能は回転と傾き(いわゆる3DoF)にしか対応しないため、位置も追跡してくれる本格的VRシステムには相容れないのだ。つまりゲームパッドで操作できるVRコンテンツのみに限定される。

 肝心のプレイ感だが、海外の記事ではラグの発生がほとんどないとの記述もあるようだが、ストリーミングだけあって首振りに対する追尾は0.2秒程度のラグがある。「VRChat」を動かした限りでは、首を動かすと、動かした方の周辺の視野が一瞬黒く、0.2秒の間に風景が追いつく感じだ。外部コントローラーを有効にしても移動がカクカクするなど、VR専用デバイスを駆逐するような領域には達していないようだが、今後に期待したい。

ReLiveで「SteamVR統合」を有効にした後にSteamVRを起動すると、きちんとヘッドセットやコントローラーが認識される

「VRChat」を起動。プレイヤーの視野はほぼこのスクリーンショットに近い感じ。首を動かすと風景の移動が“グニャッ”と一瞬歪むため、快適とは言い難い

VRChat中のフレームタイミング。Vega 64環境でもSS=100だとGPUのフレームタイムは12ミリ秒前後。AMD Link経由で接続する関係でVRも60fpsターゲットになる(=16.67ミリ秒以内ならセーフ)のでGPUパワーには十分の余裕がある。CPUはCore i9-9900Kなのでかなり余裕。ということはリモートプレイのレイテンシーがボトルネック、ということだ

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