前へ 1 2 3 4 5 次へ

VAIO A12/VAIO Pro PA発表会レポート

VAIO好調、二桁の増収増益、新機軸PC「VAIO A12」の開発でビジネスを拡大

文●小山安博 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 VAIOは11月13日、経営方針説明会と新製品発表会を開催した。

 対前年比で2桁増の増収増益を果たしたことで、ソニーからの独立における復活シナリオの「第1フェーズは完遂した」(吉田秀俊代表取締役)。PC事業が好調なほか、EMS事業が順調に推移したことが奏功した。さらに、「構想3年、開発2年」という2in1 PCの新製品「VAIO A12」(個人向け)と「VAIO Pro PA」(法人向け)を発表し、さらなるビジネスの拡大を図っていく考えだ。

経営方針と新製品を発表したVAIO。中央は吉田秀俊代表取締役。右は執行役員の林薫氏、左は商品企画担当の黒崎大輔氏

左が新発表された「VAIO A12」。右はVAIO A12の「ALL BLACK EDITION」

 VAIOは、ソニーのPC事業を分離する形で独立し、国内市場に注力する形でPC事業を展開してきた。国内PCの事業では、2017年からモバイルノートのラインアップを充実させることで、事業を拡大できた。特に法人需要は同30%増と好調で、収益の押し上げに貢献した。

売上、利益ともに2ケタ成長となる増収増益で過去最高益を達成

売り上げ拡大にはPC事業が貢献したほか、EMS事業も順調に拡大した

 2017年は「VAIO S11」「VAIO S13」「VAIO S15」の各シリーズの投入でラインアップを拡充。2018年はこのラインアップの進化に加え、「VAIO True Performance」(4コアCPUの性能をより発揮できる、VAIO独自チューニング)や「VAIO Premium Edition」(標準モデルとは異なるカラバリの提供)と、付加価値を高める方向での製品を投入しており、いずれも好評だった。

既存のラインアップの強化に加え、付加価値を高めた製品を投入

 キッティングなどの導入支援などの法人サービスなど、付加価値の拡大も順調に推移。さらに、海外でも強い「VAIOブランド」の展開を再開した、2015年には2ヵ所だった展開国が、2018年には12ヵ国まで増えたことも収益に寄与した。

法人向けPC販売だけでなく、法人ビジネスも拡大した

海外展開もさらに強化。欧州には「来年早々にも展開する」(吉田氏)という

 EMS事業はロボティクス事業を中心に出荷台数が2.5倍へと急拡大し、ビジネスが軌道に乗った。新たにスタートしたソリューション事業は、まずはVR事業がスタートし、東映らと協業したVRCCなどを展開。当初の想定通りの稼働率・来場者数を確保したとしており、来春をめどに第2弾を検討したい考えで、今後のさらなる拡大で安定した収益へと育てたい考えだ。

EMS事業は大幅拡大

スタートアップから大企業まで、さまざまな企業が利用している

 そうした結果、売上高は前年比10.8%増となる214億8800万円。営業利益は前年比13.9%増となる6億4800万円となり、過去最高益を実現した。一方、説明会後にIPO(株式上場)の可能性について聞かれた吉田氏は、「いまは上場より先にやることがある。事業構造をきちっとすることだ。当面は短期、中期の仕込みに注力したい」とカブトの緒を締めた。

VR事業はまだスタート段階

前へ 1 2 3 4 5 次へ

過去記事アーカイブ

2024年
02月
10月
2023年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2022年
01月
02月
03月
04月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2021年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2020年
01月
03月
04月
05月
06月
10月
11月
2019年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
11月
12月
2018年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
11月
12月
2017年
01月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2016年
01月
02月
03月
04月
05月
07月
08月
10月
11月
12月
2015年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
12月
2014年
07月
08月
09月
10月
11月
12月