NECは11月15日、3インチ幅の感熱ロール紙対応の小型プリンタ「MultiCoder 320S」の販売を開始した。飲食店のレシートを始めとして、病院や薬局などの整理券、図書館の貸し出し表、チケットやクーポン券の出力といった用途を想定している。
最高印刷速度は毎秒400mmと一般的な製品に比べて高速。モノクロ2値ではなく、16諧調の出力に対応しており、クーポンや広告など、画像を含んだ印字にも適する。パーシャルカット(中央部を一部残したカット)およびフルカット(完全にカットしたもの)両方に対応できる。
用紙のセット方法も、上からロール紙をセットしてふたを閉じるだけとシンプルにしている。紙厚53μmまで対応するため、一巻が長い用紙にも利用でき、コストを抑えられる。解像度は従来の180dpiに対して230dpiに向上した(従来機種からの置き換えを想定して、180dpiの互換モードも備える)。用紙の幅に合わせた縮小印刷機能、切れかけたロール紙がカールするのを補正する機能なども持つ。
本体サイズは幅128×奥行き170×高さ126mm(平置き時)、重量は約1.2kg。容積は従来機種に比べて約29%カット。本体は平置きおよび縦置きの両方に対応。用紙は縦置きでは前方に、横置きでは上方に搬送される。
OPOSドライバー(Open POSドライバー)を用意するためレガシーPOS端末との連携も可能だ。パソコンやPOSシステムとはUSBで接続。オプションでLAN接続にも対応する。
価格はオープンプライスで、NECのビジネス向け直販サイト「得選街」での価格は本体(PR-T320S2DCU)が8万9600円(税抜)、オプションのLANボード(PR-NP-904)が2万8400円となる。